6月最終週の為替相場を振り返ります。
USD/JPY
チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示させています。
USD/JPY1時間足です。
月末ということで大きな動きには期待できませんでしたが、円での売りが強く出た相場でした。
159円後半でスタートしましたが、徐々に上昇を見せて160円台までの上昇を見せます。
週初めから円の売りが加速しており、クロス円では全体的な上昇相場です。
159.9円の価格が強く意識されていましたが、26日水曜日には更新を見せました。
重要指標や明確な売買材料こそなかったものの、まだ円の弱さが目立った相場と言えるでしょう。
一時は161円台に突入するなど、過度な円安ドル高は止まらない状況です。
週末にかけては停滞し、160円後半で終値を迎えています。
今週のポイント
今週のUSD/JPY相場は、金曜の雇用統計が強く意識されると考えられます。
7月のスタートということで、先週に比べて大きな動きが見られそうです。
現状では、FRBが年に1回の利下げ方針と当初の市場予想に比べてペースの遅い利下げが考えられています。
日銀の追加利上げも示唆される中ですが、これまでなかなか円安の防止に繋がってきませんでした。
直近高値の161円を大きく更新する可能性は充分にあるでしょう。
また、市場では為替介入の警戒感も強まっているので、大きく上昇した後はそこまで目立った上昇はなく一時的な反発になる可能性もあります。
EUR/JPY
EUR/JPY1時間足です。
EUR/JPYもUUSD/JPYと同様に円での売りが強く影響した相場です。
週初めからじわじわと上昇を見せ、直近の高値を更新しました。
28日に直近最高値となる172.3円台を更新した後は、一時的な下落を見せます。
ユーロの売りや週末ならではの調整が影響したと言えますが、週初めにつけた前回高値が押し目となり再度上昇に転じました。
結果、28日に付けた高値付近で終値を迎えています。
今週のポイント
EUR/JPY相場も、円での売買動向が強く影響すると考えられます。
基本的には上目線と考えられますが、介入の警戒感が強まっている点には注意してください。
また、7月2日のEU消費者物価指数の動向には特に注意が必要です。
ECBは6月に早期利下げを実施しましたが、まだインフレの懸念は根強く残っています。
消費者物価指数の結果でさらにインフレ懸念が残るようであれば、ユーロの買いが強くなってもおかしくないでしょう。
その場合は、再度高値を更新してくる可能性も充分にあり得ます。
EUR/USD
EUR/USD1時間足です。
こちらは月末相場らしくレンジを形成しました。
週末にかけて徐々に平均値が下がっているので、ユーロ、米ドル共に目立った売買がなかったと言えるでしょう。
26日には一時的に安値への挑戦を見せますが、結果失敗に終わりすぐ反発しています。
7月がスタートしてEU、アメリカでの重要指標を控えているということから、投資家達が様子見に入った相場とも言えます。
今週のポイント
今週は、両方の国での重要指標が強く影響すると見ています。
基本的には下目線の相場と考えられるので、現在意識されている安値を更新すれば、再度下降トレンドが形成される可能性が高いでしょう。
ただし、EUの消費者物価指数の結果次第ではユーロの買いにつながる可能性もあります。
また、金曜の雇用統計までは目立った売買もなく、流動性が低下するかもしれません。
極端な変動になるのは指標次第になりそうなので、ポジションを持つ際は慎重に見極めた方が良さそうです。
まとめ
USD/JPY→161円台を大きく更新する可能性、介入警戒感が強まっているので注意
EUR/JPY→EU消費者物価指数次第では再度大きく上昇する可能性
EUR/USD→EU消費者物価指数、雇用統計の結果次第、安値挑戦後の更新する可能性あり
7月のスタートということで、先週に比べて大きな動きが予想されます。
引き続き慎重な取引を心がけていきましょう。