日本にいると馴染みがないのですが、海外では
冬になると1時間遅くなる、いわゆる冬時間が
始まります。11月2日から米国が先頭を切って、
冬時間に突入しました。
トレーダーとして、知っておかないと
いけない7つのポイントをここで、紹介します。
夏時間と冬時間の切り替えカレンダー確認
2021年
- 11月7日(日) アメリカのサマータイム終了
- 10月31日(日) ヨーロッパのサマータイム終了
- 10月3日(日) オーストラリアのサマータイム開始(季節が逆)
- 9月26日(日) ニュージーランドのサマータイム開始(季節が逆)
2022年
- 3月13日(日)米国のサマータイム開始
- 3月27日(日) ヨーロッパのサマータイム開始
- 4月3日(日)豪州のサマータイム終了(季節が逆)
- 4月3日(日) ニュージーランドのサマータイム終了(季節が逆)
サマータイム開始でトレード時間は1時間早くなります。
「この地球では いつもどこかで朝がはじまっている」。
谷川俊太郎氏の有名な詩がありますが、
FXは、いつもどこかの市場がやっているので、
週末以外、眠りません。
眠らないFX市場で一時間ずれる市場と
ずれない市場があります。
しかも、国によって始める日が微妙に違うのが、
なんとも気持ち悪いですね。
欧州は、21年からサマータイムを廃止することを
欧州議会で可決しています。
(ブローカーにより継続してサマータイムを導入しているところもあります)
やはり、なにかデメリットがあるのでしょうか。
トレーダーとして、知っておかないと
いけない7つのポイントをここで、紹介します。
1.月曜日が朝7時から始まる
夏時間:朝6時から始まる
冬時間:朝7時から始まる
FXは24時間トレードが出来るから一日の境界線は、
特に週末と週頭で曖昧になりますが、
土日明けの月曜日のトレード開始時間
にはこれが影響してきます。
いずれにしても、参加者が非常に少なく、
早朝はスプレッドが、大きく広がりやすいので、
トレードには適さない状態で、ひどい時は
4pipsも5pipsも不利な状況となります。
1時間ほどすれば、ニュージーランドに続いて、
オーストラリアなどが加わって、スプレッドも
落ち着くから、夏時間は7時頃から、
冬時間は8時頃から、為替がトレード
可能な状態になります。
また、日足は世界中のトレーダーが
見ているといわれるメジャーなローソク足ですが、
夏時間の間は冬より1時間早く日足が確定するので、
1時間早く起きて今日1日の戦略を先に
建てられるというアドバンテージとも考えられます。
2.ロンドン時間が17時から始まる
夏時間:16時から始まる
冬時間:17時から始まる
欧州と米国はともにサマータイム適用なので
時間差は広がりませんが、サマータイム適用
がない日本と適用中の欧州で開場の時間差が
変化することになります。
世界で一番FXの取引量が多い、ロンドン時間。
チャートが動き出しやすい時間帯なので
ロンドン開始の1時間ほど前からチャートを
確認しておきたい。
3.ニューヨーク時間が23時から始まる
夏時間:CME取引所が22時から始まる
冬時間:CME取引所が23時から始まる
CME取引所とは、アメリカ合衆国シカゴにある
商品先物取引所及び金融先物取引所である
シカゴ・マーカンタイル取引所のことです。
日本で言うところの東京証券取引所に近いです。
このニューヨーク時間は世界中のオプション、
商品、株式の取引量が一番多くなる時間だから
ボラティリティも増えます。高値ブレイクや
安値ブレイクが起こりやすいのもこの時間
になります。肉食民族のトレンドは強烈です。
4.オプションカットが0時になる
夏時間:OPカットが23時になる
冬時間:OPカットが0時になる
オプション取引の執行期限すなわちオプションカット
にあたる日ですが、その前日頃からは、オプションでの
権利行使の最終的な締め切りオプションカットの
時間のオプションレートが意識されます。
ドル円107.50円にその日期限のオプションカット
(大きめ)がある場合、オプションカットまでこ
のレートを挟んでレンジになりやすく
カットタイム後にトレンドが出ることがあります。
もちろん毎回のオプションカットで機能する
わけではないですが、ファンダメンタルズ分析的に
他の材料不足の時は、オプションカットの位置に反応しがちです。
5.ロンドンフィキシングが1時になる
夏時間:ロンドンFIXが0時になる
冬時間:ロンドンFIXが1時になる
ロンドンフィキシングとはロンドンでの
対顧客向けレートが決定される時間です。
日本で言うところの「仲値」です。
この時間は全世界から大容量の取引が
集中する時間で、15分~30分で
10pips~20pips動くことも珍しくありません。
スキャルピングをするならこの時間が
最も効率が良いです。
この時間はレンジになりやすい傾向ですので逆張りが
有効と思われます。
6.指標発表が1時間早くなる
指標発表によるチャートの動きは、直前に
流動性が極端に枯渇するので、大きなひげ
を生むノイズになりやすいです。
指標発表時の20pipsくらいの長ヒゲの
チャートができたりして、短期でトレード
している人にとってはこれが命取りになる
ことも多いです。
特に大きな指標発表前はチャートの特に
ボラティリティも小さくなりがちなので、
一日の指標発表時間は確認しておいて、
指標発表が終わってからトレードする方が
良いのです。
だから、1時間の勘違いは結構、致命的ですので、
冬時間に戻る時期などは、特に、指標を連絡する
サイト(みんかぶ・ヤフーファイナンスなど)を
よく確認するようにしましょう。
7.MT4の表記はそのまま
XMのサーバ時間:GMT+2
日本の標準時がGMT+9なので
7時間の時差があります。
サマータイム中はサーバの時間表記が
変わらないので、一日の始まりは
MT4には0:00と書いてあります。
MT4は開発されたロシアのモスクワの
標準時が表示される設定になっている
ためです。
これを日本時間に変換する場合
夏時間:+7時間すれば良い
冬時間:+6時間すれば良い
上記、理解しておきましょう。
まとめ
人間が相場を動かしている以上、その人間の
活動時間が変わるということは相場に必ず、
何らかの影響をかならず与えるものです。
20MAから25MA※が、1時間足でも
日足でも非常によく意識されるのは
1日は24時間で、起きている時間は
20時間くらい。
1か月のワーキングデーがほぼ20日
だからだと思います。
※MA=移動平均線のこと。
20日間の終値の平均値を結んだものを
20MAといいます。
早起きは3文の得。
電気もない時代のことわざだと思いますが、今日でも、
やはり、1時間でも早いのは得なんじゃないでしょうか?
朝1時間早く起きた日を思い浮かべれば、
「今日は一日が長く感じる!」とみたいな、
違いは身体時計も感じているのを実感します。
世界中でこの変化が起きるわけだから
相場にも当然、影響があります。
トレンドの発生には横軸、つまり時間の要素
がとても大切です。
1時間の違いを意識しているものと
していないもの差は小さくないのではないでしょうか。
違いにいち早く気づき、こういう変化を
味方につけられるように取り組みましょう。