リスクオン相場の終焉 不穏な相場状況は転換の兆しか【4月28日週間レポート】

こんにちは、ビジョナリーインベスターズのFXロボです。

毎週頭にテクニカル分析の週間レポート、

週半ばにファンダメンタル分析の相場の週間レポートを担当させていただきます。

 

本日は先週の相場状況の振り返り、今週の相場の見通しをまとめていきます。

 

バイデン大統領のインフラ計画は難航?増税などもリスクオフニュースが続くが株高なのはなぜ

米国株式の先週の相場を確認していきましょう。

4月20日〜27日まで黄色ラインで区切っています。

この1週間も、レンジ相場ではありますが高値を更新しています。

金融緩和はしばらく続くだろうという見方なのか株高は依然続いています。

4月は米国企業の決算(銀行株や、Tesla、GAFA関係など)があり、どの企業も業績は好調です。

しかし、この決算発表が大きく株価に影響しているようには見えません。(相場全体は上がっていますが大きな影響はないように見えます)

銅などの実需は好調に伸びており、これからコロナワクチンの普及で経済は活性化されるぞ、という現れになっているのかもしれません。

ただし、これで経済が回復してしまうとFRBは金融緩和する必要がなくなるので次点ではCO2削減など環境問題にフォーカスしています。

 

気になるニュースは他にもあります。

先週はキャピタルゲイン増税(※1) 計画のニュース、カナダのテーパリング(※2)、バイデンインフラ計画難航・・・というようなリスクオフを示唆してもおかしくないニュースが続きました。

ですので、このまま株高が続くのかどうか、ここで米国債の動きも確認してみましょう。

※1 キャピタルゲイン増税:キャピタルゲインとは、株式や債券など、保有している資産を売却することによって得られる売買差益のことでアメリカの富裕層向けに現行の2倍の増税計画が議会へ提案されています。

※2 テーパリング:金融資産の引き締めのこと、詳細はこちらの記事を確認してください

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米国債10年利回りの動きにも変化が

上記は米国債10年利回りのチャートです。先週のレポートでは、利回りの上昇に魅力を感じた投資家たちが国債を買っていることを書きました。

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なので、4月に入り下落基調なのですが、一転しそろそろ上昇しそうな雰囲気も出しています。

米国債のチャートは不人気になればなるほど、売られていき、金利が上昇します。

このチャートは金利を示しているので、4月に入り国債が買われて金利が下落していたのですが、さらにリスクオン相場になれば、国債が売られて金利は上昇するのではないか?と見ています。

米国債金利が再度上昇してくるとなると、ドルが買われる傾向になります。タイミングによっては国債もまた買われる要因になります。3月30日まで買われていたドルは、1,75%の高値をつけた国債を買うためのドル需要だったと考えています。(同時期に国債が買われて利回りが下がっているため)

そして、3月30日あたりから買われ始めた米国債は4月15日にネックラインを破り、さらに利回りは下落、同時にゴールドの需要が伸びていました。このあたりからリスクオフ時に買われる資産が増えてきています。

このような兆候があるため、リスクオン相場から少し変化が出てきているのではないか?と考えています。

米国債についてはこちらの記事も確認してください。

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仮想通貨の下落について

先日、Tesla社の保有していたビットコインを約20%ほど売却したというニュースがありました。

CoinPost|仮想通貨ビットコインニュース・投資情報

イーロン・マスク氏が率いる米大手電気自動車メーカー「テスラ」は所有する一部の仮想通貨ビットコインを売却したことが判明した…

先週、2021年に入り、ビットコイン の流入額は最低になりました。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)がビットコインETF(※3)の上場に向け申請書を金融当局に提出したと言うようなプラスになるニュースはあるものの、4月15日あたりに7万ドル近くまで上昇後、下落しその後も下落基調が続いています。

※3 ビットコインETFとは:
bitFlyer

Bitcoin ETF とは ビットコイン を投資対象に含んだ上場投資信託です。 ETF とは、「Exchange Tr…

個人的にはビットコインの実際の実用性を考えると、そろそろ他の通貨のほうに注目が集まっているようにも感じており

今後ずいぶん先の話になるかもしれませんが、ビットコインは効率的な資産運用をするための1つのデリバティブ商品(金融派生商品)のようなものになるのではないかなとも考えています。

 

まとめ

現在リスクオン相場ではありますが、いくつか気になるニュースが出ていることと、米国債金利の動きやゴールドなどが買われていること、

他にも株がこれ以上上昇する要因が何かあるのかと考えるとその要素が少なく、本日のFOMCやバイデン大統領の発言により相場に変化が起こる可能性は大いにあるのではないかと考えています。

またユーロドル、ドル円等、為替についてはファンダメンタルとテクニカルでの相場分析に矛盾があり、現在はポジション持ちたくありません。

強いていうならばリスクオフ方向に傾きそうなので、相場状況を見てポジション追加していく方向で考えています。

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