CPIとは?!CPIが影響するアメリカ経済の動向を徹底解説!

こんにちは、ビジョナリーインベスターズのFXロボです。

今日紹介するのは、経済指標の中でも注目度の高いCPIについてです。

機関投資家は、経済指標の結果を受けて通貨の売買をする方が多い傾向にあります。

CPIの概要や、CPIの影響を受けたアメリカで起こっているインフレや相場状況を詳しく見ていきましょう。

CPIとは?

CPIとは、Consumer Price Indexの頭文字をとったもので、

別名「消費者物価指数」とも言われています。

消費者が購入する消費や各種サービス、小売り価格といった変動を基に算出した指標です。

ある一定の基準値をあらかじめ定めており、その数値から価格や費用がどのように変動したかを示します。

国民の生活水準を示す指標とも言えます。

また、発表される国のインフレ率を分析する際にも重要な指標とされており、景気先行指標の役割を担う側面もあるのです。

金融政策にも大きな影響を与える指標

CPIは、結果が投資家の売買に影響を与えるだけでなく、国の中央銀行も参考にするケースが多いです。

日本であれば、総務省が毎月全国および東京都の区部の数値を公表しています。
インフレ動向を測る指標という性質から、その結果を日本銀行が金融政策の判断材料として使用するのです。

また、EU(欧州連合)ではCPIのように大まかではなく、域内の細かなインフレ動向を示すために、EU基準による消費者物価指数の調和消費者物価指数(HICP)を合わせて算出します。

欧州中央銀行もまたこの数値を参考にしており、金融政策にも大きな影響を与える要因になるのです。

 

つまり、投資家はCPIの結果を見て「国の中央銀行がどのような動きをしてくるか」を予想する事になります。

本来CPIが上昇すれば通貨に買いが集中すると考えられがちですが、指標結果を受けて中央銀行が「金融政策に消極的になる」と判断されれば、売りが加速する事もあるのです。

2021年11月のCPIが影響した米国市場

2021年9月~現在11月にかけて、米ドル円相場は大きな上昇トレンドを作っています。

初動の上昇は米国債利回りの上昇によるドル買いや、衆院選時期による日本円売りなど様々な要因がありました。

一時的にレンジ相場が続き、安値更新をした事で転換すると考えられましたが、11月10日(水)に発表されたCPIの指標により、更なるドル買いが加速したのです。

現在のアメリカのインフレ状況や、今後の相場への影響について見ていきましょう。

31年ぶりの高水準を記録した米CPI

2021年11月に発表された、米CPIでは前年同月比の数値が注目を集めました。
マーケット予想では、前回の5.4%を上回る5.8%と高い水準でしたが、結果はそれをはるかに上回る6.2%の高水準となったのです。

この上昇率は31年ぶりの高水準となり、インフレへの懸念が続いています。

為替相場自体は、失業率の改善や単純なCPIの上昇によって米ドル買いの力が強まりました。
しかし、この状況に対してアメリカのバイデン大統領は「失業率は改善し続けているが、物価は依然として高すぎる」との悲観的とも取れる発言をしています。

実は懸念の多いCPI上昇

米ドルの買いが進行しているからといって、アメリカの経済は楽観視されているわけではありません。
今回の上昇は景気回復を見越した上昇と考えていいでしょう。

コロナ禍からの景気回復で需要は高まっているものの、エネルギー価格高騰や人手不足で供給が追いついていないという問題があります。

リベンジ消費が盛り上がる一方で、ガソリン価格の高騰や食品価格の高騰が続いている状況です。

現状では楽観視された米ドル買いが続いていますが、懸念が浸透すれば長くは続かないと見ていいでしょう。
今回は、景気回復の波が先行して米ドル買いとなっていますが、回復の上げ止まりや物価上昇による懸念が広がれば、米ドル急落も充分に考えられます。

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