サプライチェーン問題とは?世界規模で起こる投資家懸念のタネ

こんにちは、ビジョナリーインベスターズのFXロボです。

日本では、2021年11月より岸田氏が 首相に就任しました。

岸田首相は、就任後に行われた記者会見で「サプライチェーン」 について複数回触れていました。

本記事ではそんな、サプライチェーン問題の概要を分かりやすく解説していきます。

 

サプライチェーンとは

サプライチェーンとは、仕入から出荷、材料調達、製造、販売、消費といった一連の流れを示す言葉です。

日本語では「供給連鎖」と表現します。

消費者が商品を購入するまでには、製造業者の仕入れや製造が行われます。

それを、購入した消費者が使用・消費する流れですが、この総称をサプライチェーンと表現するのです。

 

サプライチェーン問題

サプライチェーンの概要が分かった所で、次はサプライチェーン問題について紹介します。

サプライチェーンは、モノの仕入れ製造から消費者消費するまでの流れですが、ここで需要減や供給過多が発生する事をサプライチェーン問題と表現します。

サプライチェーンは、絶妙なバランスを保っていると円滑に回りますが、どこかでバランスが崩れると大きな問題となるのです。

  • 消費者は購入したいのに、商品の製造追いつかない→価格高騰によるインフレの要因
  • 商品が製造されすぎて供給過多になる→デフレの要因

 

といったように、インフレやデフレの要因となってしまいます。

冒頭でお伝えした岸田首相の会見では、コロナウィルスによって引き起こされた、現状偏りがあるサプライチェーン問題に言及をしたということです。

 

コロナウィルスが引き起こしたサプライチェーン問題

サプライチェーン問題は、地震や台風などの自然災害やストライキ、物流業者の破綻によって生じる問題です。

しかしこのケースは、各国ごとの問題として判断されるケースが多い傾向にあります。

 

2020年に発見された新型コロナウィルスで、世界全体は大きな経済打撃を受けましたが、現状はコロナウィルスの影響で全世界がサプライチェーン問題を抱えていると言われています。

 

実例を基に詳しく見ていきましょう。

 

品不足が景気回復の足かせ

アメリカのFRBは、2021年10月20日に「多くの地域で経済成長が緩やかに成長している」と表現しました。

 

これは一見プラスの発言に捉えられますが、深堀りするとマイナス発言です。

 

この頃アメリカ指標では、個人消費の活発化によって景気の改善が期待されている状況でした。

つまり、消費者が商品や住宅購入といった需要は増えている状態です。

しかし、供給が追い付かず品不足がアメリカの各地で引き起こり、大規模な物価上昇の要因となってしまいました。

品不足が景気好転の足かせとなっているサプライチェーン問題です。

 

半導体や原油価格の上昇より、家具の小売業者が2021年の2月から11月にかけて30%の値上げをしたという事例もあります。

 

人手不足に対する懸念

サプライチェーン問題は、企業の人手不足も含まれます。

通常、景気が好転すれば人手不足は解消されるものですが、ここでも大きな懸念があるのです。

 

アメリカでは、企業が人手不足により給与の20%引き上げの検討や、特別ボーナスやギフトを支給しなければ、従業員が集まらないという報告がされています。

従業員が集まらないという事は、必然的に前述した供給不足にも繋がってしまうのです。

 

全てが連動して負のスパイラルを引き起こす事から、経済に対する大きな懸念事項と言えるでしょう。

 

サプライチェーン問題による投資家の懸念

 

サプライチェーンは、各国の経済動向に大きな影響を与える問題です。

そのため、為替・株といった投資家も注視しています。

 

長期的にサプライチェーン問題が過熱すると懸念されれば、その国の通貨や株式は売りに転じる可能性が高いでしょう。

 

サプライチェーンは、金融緩和や貿易制度の変化等で改善されるケースが多いです。

 

しかし、今回は新型コロナという世界的な経済打撃から引き起こされている問題であるため、過去動向からの予想は難しいと言われています。

 

投資をする際は、国ごとの経済対策や中央銀行の金融緩和についてよく把握しておきましょう。

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