12月3週目の為替相場を振り返ります。
チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示させています。
USD/JPY
USD/JPY1時間足です。
週初めは特に大きな動きもなく推移していました。
FOMCが意識されており、投資家達が様子見に入っていた相場と言えるでしょう。
肝心のFOMCでは、FRBが3会合連続での据え置きを発表したことや、想定されて以上にハト派姿勢が目立ったことで一気にドル売りが加速します。
一時は140円後半までの大幅下落を見せました。
週末にかけての値動きは落ちついており、結果的に142円前半の安値圏で停滞して終値を迎えた形です。
今週のポイント
今週のUSD/JPY相場は、下目線の力が強いと見ています。
現在安値である140円後半を大きく更新してくれば、再度下落に転じてもおかしくはないでしょう。
しかし、年末が近いという点や、クリスマス前ということもあり、極端に大きな変動には期待できません。
仮に下落してきたとしても、140円台で小さく推移すると見ていいでしょう。
流動性低下からスプレッドの拡大も懸念されるので、短期売買は特に注意です。
EUR/JPY
EUR/JPY1時間足です。
円買いの影響もあり、強い下降トレンドが続いていました。
しかし、今回の相場を見ると安値圏で停滞しており、目立ったトレンドは出ていないと言えます。
FOMCの際には円買いも見られたため、一時的な下落は記録するも、前回安値での反発を見せました。
また、木曜にはECBの政策金利で2会合連続の据え置きとなりましたが、ユーロの売りには繋がらず、若干買いが入る形で大きな影響は与えていません。
154円後半の安値で終値を迎えています。
今週のポイント
EUR/JPYも基本的には下目線ですが、投資家の売買が静かになると懸念されます。
そのため、現在価格付近でレンジ継続になってもおかしくないでしょう。
156円半ばを高値、153円後半あたりが安値として意識されると見ています。
火曜日にはEUの消費者物価指数がありますが、改定値のため、そこまで大きな変動にはならないとの予想です。
今週来週と徐々に値動きも落ちついてくるものと思われます。
EUR/USD
EUR/USD1時間足です。
こちらも、週初めは小さい推移でしたが、FOMCの影響で米ドル売りが加速し急騰しました。
ただし、極端に角度のある急騰であったため、反発も早いです。
下降トレンドの発生する11月29日の高値で反発を見せています。
週末にかけては調整が入りますが、下落の力は強く、1.089ドル台まで大きく価格を下げました。
今週のポイント
週末にかけての下落は、トレンド転換ではなく上昇過程の押し目になると見ています。
米ドルの買い材料が少ない点を考えると、現在価格で再度反発をして高値への挑戦を見せてきてもおかしくないでしょう。
ただし、こちらも大きな変動には期待できないので、高値を更新するのは年明け以降になる可能性も否めません。
まとめ
USD/JPY→現在安値である140円後半を大きく更新してくれば、再度下落に転じてもおかしくはない
EUR/JPY→156円半ばを高値、153円後半あたりが安値として意識されたレンジ形成の可能性
EUR/USD→トレンド転換ではなく上昇過程の押し目になる予想も、直近は低い平均値で推移する見通し
年末が近くなってきたということで、流動性の低下が懸念されます。
一時的な急変動の可能性も充分あるので、今週・来週は1年の中でもより慎重な取引が重要となるでしょう。
無理して狙わず、現在のポジションがある方は年末を迎えるまでに決済しておくと、リスク回避に繋がります。