4月2週目の為替相場を振り返ります。
チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示させています。
USD/JPY
USD/JPY1時間足です。
予想通り、水曜の消費者物価指数が強く意識される週となりました。
週初めは前の週と同様に、152円の価格が強く意識されており、高値圏で停滞する相場が続いていました。
迎えた消費者物価指数の影響でドル買いが加速し、153円台に突入する急騰が見られています。
アメリカでは2024年6月ごろから利下げに転じる可能性が高いと見られる一方で、消費者物価指数ではまだインフレが収まっていない状況が顕著に出た形です。
結果、利下げは早期で行われないとの見方が強まり、一気にドルの買いが進行しています。
指標後から週末にかけても下落することはなく、結果153.2円の高値で終値を迎えています。
34年ぶりとなる円安水準となり大きな話題となっています。
今週のポイント
今週のドル円相場は、高値圏での推移が続くと見ています。
前の週に大きく動いたので、今週は大きな動きに期待できないでしょう。
市場では為替介入への警戒感も強まっている事もあり、今後すぐに大きく上昇する可能性は低いと見ています。
16日火曜日にはパウエルFRB議長の会見も予定されているので、今後の利下げ方針に関する情報が出るかに注目です。
もしも、早期利下げを見送るとの方針が示されれば、再度上昇方向に転じる可能性も充分あるでしょう。
EUR/JPY
EUR/JPY1時間足です。
週初めは若干の円売りとユーロ買いにより上昇傾向にありました。
しかし、週の後半に近づくにつれて大きく下落しています。
ECBでは5会合連続での金利据え置きとなりましたが、市場では6月会合での利下げ観測が強まっています。
主要国の中でも早い利下げ方針であることから、一気にユーロへの売り圧力が加速した形です。
結果、直近の安値を更新しており、9日時点では165円台で推移していた価格も、162円台まで下落して終値を迎えました。
今週のポイント
EUR/JPY相場はこれから下目線に切り替わると見ています。
現在は急落後の相場ということで一時的な反発も見せていますが、再度安値を更新する可能性があるでしょう。
162.26円あたりの安値を更新してくればチャンスです。
しかし、先週での動きが激しかったことから、極端な下落には期待できません。
今週いっぱいは現在価格帯でレンジを形成する可能性も高いです。
短期的な値動きには期待できないので、大きな値幅の獲得は長期目線で分析が必要となるでしょう。
EUR/USD
EUR/USD1時間足です。
EUR/USD相場は、ご覧の通り急落を見せています。
①のポイントでは、米消費者物価指数によるドル買いが影響しています。
②のポイントではECBの政策金利が影響して、ユーロ売りの加速で下落した形です。
約250pipsほどの急落となっています。
週に2回の売り材料が影響して転換を見せた形です。
今週のポイント
EUR/USD相場は、今回の相場から下目線に変わると見ています。
アメリカとEUで中銀の方針が異なるとされているため、ユーロの利下げにより金利差が一時的に拡大するとの見方が強まってもおかしくないでしょう。
先週のように重要指標が多いわけではないので、急落はないと見ていますが、現在の安値を更新してじわじわと下落するのではないかと見ています。
こちらも急落後の相場ということで、平均値自体は小さい状態で推移する可能性もあるので注意です。
まとめ
USD/JPY→高値圏での停滞もFRB議長会見内容次第では最高値更新の可能性あり
EUR/JPY→長期的には下目線も、今週は停滞の予想
EUR/USD→平均値は低いが徐々に下落する相場が予想される
重要指標の影響で相場が大きく荒れています。
米ドル高はしばらく続く見通しになってきたので、まだ注意して取引していきましょう。
また、クロス円では為替介入の警戒感も強まっているので、こちらも充分注意してください。