フランスは10月28日から30日間のロックダウンを決定。ドイツも一部外出規制。
この新型コロナウイルス感染拡大の報道を受けて、
29日のユーロドルは下値を探る動きが続き、
1.165付近まで下押しする動きとなりました。
時間足チャートを見ると、下落基調が続いており、
本日もこの流れが続くかに注目。
反発の際はサポートであった1.172付近や
直近の高値水準をブレークできるか、
下押しの際は昨日のサポートの1.165付近を
キープできるかに注目しながら、
基本、下落基調継続の可能性を探っていきたい
流れです。
ECB理事会はさらなる緩和を示唆
29日のECB定例理事会で主要な政策変更を見送り、
12月に追加対策を講じる可能性を示唆しました。
この発表はユーロの下押し要因となります。
米大統領選を前にユーロ圏内発の要因で下げた
ユーロ安ドル高が、このところの動きでです。
大統領選挙のある年の11月の選挙から年末までは、
新政権への政策期待もあり、押し目もあまりない
一方通行のブル相場になりやすい。
それまで待機していた投機マネーが一気に
市場に入るのでボラティリティも高くなります。
さらに、もしユーロ圏で新型コロナウイルスが
さらに猛威を振るいと11月15日から始まる
EU首脳会談で、英国がいわゆる「合意なき離脱」を
強行することになると、ユーロ売り、ドル買いの
環境はさらに濃厚になっていきます。
トランプなら大きなドル高、バイデンならゆるやかなドル高か
米大統領選の結果は、すぐに判明はしないといわれ
ているものの、現職のトランプ大統領が勝っても
民主党のバイデン候補が勝っても、
どちらも直後はドル高の方向といわれています。
ちなみに、メディアやウォール街もバイデン勝利が
メインシナリオですが:
・テクニカルのグル、ラリーウイリアムズによると、
これまでの2020年の株価の波形は、共和党が勝利する
パターンの波形にかなり近い、とのことです。
(上が2020年の実績、下が過去の共和党勝利年の平均)
(出典:https://www.youtube.com/watch?v=9kzUNSWHSs4
The Election Cycle And The Markets | Larry Williams | Real Trading Special (10.26.20))
・フロリダを制したものが大統領選を制するのは
今回も同じだそうで、ちなみにトラファルガー
グループの予想では、フロリダはトランプ優位です。
(出典:The Trafargargroup.org)
マスメディアの報道は、民主党支持の印象操作が
入っているので、今回も、割り引いて考える必要が
ありそうです。
バイデン政権でエリザベス・ウォーレン財務長官誕生をウォール街は警戒
今現在、ユーロが高くなり、ドルが安くなるシナリ
オは、どの材料を観ても考えづらい状況ですが、
唯一考えられるドル安リスクは、
「バイデン政権でウォーレン財務省官誕生」です。
民主党内左派の力を借りて、勝利した代償として、
エリザベス・ウォーレンを財務長官に
据えるのではないかという観測報道があります。
民主党大統領候補戦でも、反ウォール街的な政策を
掲げて「恐怖のウォーレン」とあだ名されました。
「富裕層への増税」と「GAFAの分割」を直ちに行え、
と声高に主張していました。
そのようなことが実現すれば、米国株を牽引していた
GAFAには急激な巻き戻しが起き、ドルもつられて
全面安となります。
米ドルのカウンター通貨の主役であるユーロや金に
逃げ場を失った資金が殺到し、急上昇。
不穏な事態になると上がる円とスイスフランも
上昇するを免れないでしょう。
こうならないために、ブレイナード女史を
指名するだろうとの見方もあります。
(出典:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-09-24/QH6H9RT1UM0X01)
いずれにしても、4年前の大統領選や
ブレグジットの時もそうだったように、
大方の予想があっさり覆されることがよく起きます。
事前に結果を決めつけないで、大統領選前に
ポジションはできる限り整理しておき、
方向性が確認されてから、動いたほうに
乗っていきましょう。
その際、1,2日のだましの動きに
ひっかからないように、
しっかり方向性を確認することが大切です。
まちがえても、信用枠一杯に
株もFXもポジションを持ったまま、
大統領選開票を迎えることがないように、
じっくりリスク管理をしましょう。