「FXを始めようと思うけどどれを買えばいいかわからない」
「クロス円とかストレートドルって何?FXの相関関係とか逆相関関係とか何?」
FXを始めたばかりの時は、何を買えばいいのか?クロス円や相関関係など分からない用語が出てきて不安になりますよね。
何事もある程度知識が必要です。
自分のお金を有効に投資するのですから損はしたくないですよね。
そんな人のために「クロス円」「相関関係」について解説します。
記事の最後には今買うべき「クロス円」と「相関関係」の理由も分かりやすく書きましたので是非最後までお読みください。
FXのクロス円とは?
FXのクロス円とは、ドル円を除くを除く円を含んだ通貨ペアのことを指します。
分かりやすくこの後説明しますね。
クロス円の種類
クロス円の種類の通貨ペアは、
- ユーロ円(EUR/JPY)
- ポンド円(GBP/JPY)
- 豪ドル円(AUD/JPY)
- NZドル円(NZD/JPY)
- スイスフラン円(CHF/JPY)
- トルコリラ円(TRY/JPY)
などが有名です。
クロス円の特徴2つ
クロス円には2つの特徴があります。
クロス円は人工的に作ったペア
そもそもクロス円というのは、人工的に作った通貨ペアです。
インターバンク市場(銀行などの金融機関同士の市場」ではドルと自国通貨の取引になります。
なので通常、円を含まない通貨ペアを『ドルストレート』と呼び、ユーロドル(EUR/USD)やポンドドル(GBP/USD)などがそれです。
では、どのようにユーロ円を算出するかというと、下記の計算式になります。
ユーロドル(EUR/USD) ×ドル円(USD/JPY) = ユーロ円(EUR/JPY)
この場合、円でドルを購入した後、購入したドルでユーロを買う流れになります。
ユーロ/米ドル(EUR/USD)×米ドル/円(USD/JPY)=ユーロ/円(EUR/JPY)という事です。
例えば、ユーロ/米ドル(EUR/USD)1.1862ユーロ、米ドル/円 (USD/JPY)が105円、だとすると、124.551円となります。
では、米ドル/円(USD/JPY)が104円と円高になった場合、123.3648円と約1円の違いが出てきます。
クロス円の流動性は少ない
インターバンク市場(銀行などの金融機関同士の市場」ではドルが中心の動きをしていますから、ドルストレートについては取引が多く、流動性が高いです。
しかし、クロス円になると「クロス円の流動性は極めて小さい」のです。
これは一旦、ユーロ/ドル(EUR/USD)と米ドル/円(USD/JPY) に分解してから計算をするのがユーロ/円(EUR/JPY)なので、ドル決済をした方が取引としては簡単だからです。
ここまで「クロス円には何があるのか」「クロス円はどういう仕組み」なのかという事を解説指摘しました。
次はどういうときに取引をすればいいのかを「相関関係」から解説します。
FXにおける相関関係と逆相関関係とは
先ほどユーロ/円(EUR/JPY)の算出方法をご説明しましたが、それをもとに相関関係、逆相関関係をご説明していきます。
クロス円の相関関係とは
例えば、ユーロ/円(EUR/JPY)はユーロ/米ドル(EUR/USD)と米ドル/円(USD/JPY) がどうなると相関性が出るのかをご説明します。
ユーロ/ドル(EUR/USD)でユーロが買われているとAのように上昇します。
同じように米ドル/円(USD/JPY)で米ドルが買われているとBのようになります。
同時刻に起こった場合は「ユーロも米ドルも買われている」ことが分かります。
という事は、円が弱い可能性または、ドルとユーロ共に買いが強いということになるので、イメージではこのようになります。
逆に、ユーロドル、ドル円共に下落しているときはユーロ円の下落も大きくなり、ドルストレートの通貨ペアよりも大きな影響を受けやすいということがわかります。
このような仕組みになっていて相関関係がある事を知っておくと、取り引きするときの一つの材料になります。
クロス円の逆相関関係とは
次はクロス円の逆相関性について、ユーロ/円(EUR/JPY)、ユーロ/米ドル(EUR/USD)と米ドル/円(USD/JPY) の動きががどうなるのかをご説明します。
ユーロ/米ドル(EUR/USD)でユーロが買われている(ドルが売られている)とチャートはAのようになりましたよね。
米ドルが売られていれば、必然的に米ドル/円(USD/JPY) は円高になります。
イメージは下記のB’です。
このような逆相関関係になった場合、上昇、下降の動きの幅が同じならば、ユーロ/円(EUR/JPY)は横ばいです。(イメージはC’)
もし、ユーロ/米ドル(EUR/USD)の方の動きが強ければ、ドルがさらに弱いのでユーロ/円(EUR/JPY)はCように上昇するチャートになる可能性が高いです。
ただし、逆相関関係になっている時の判断は非常に難しいので、初心者の方は取引を行わない方がいいと思います。
以上クロス円の相関関係や逆相関関係について説明してきました。
次は主なクロス円における特徴を解説します。
クロス円の特長
クロス円は通貨の分だけありますが、ここでは主に取引をされている通貨について、特徴を説明していきます。
ユーロ円の特徴
米ドルに次いで世界で2番目に取引量の多い通貨です。
米ドルとユーロの通貨ペアであるユーロ/ドルは世界で最も取引量の多い通貨ペアです。
ですから「ユーロ買いなら、米ドル売り」、または「ユーロ売りなら、米ドル買い」と表裏の関係にあります。
また地政学上リスクがあり、トルコ、アラブなどと近い位置にあるため、そうした地域での紛争などの影響も受けやすいです。
豪ドル/円の特徴
オーストラリアドル(以下、豪ドル)は資源国通貨という側面を持っています。
また、最大の輸出国が中国なので、中国の経済動向にも左右されやすいです。
かつて、豪ドルは高金利通貨とされていましたが、今は以前より金利が下落しています。
とはいえ、オーストラリアは経済的・政治的にも不安要素も比較的少なく、輸出取引も活発で天然資源にも恵まれているため、FXでも依然人気の通貨と言えます。
ただ、リスクオン、リスクオフの影響を受けやすい傾向があり、投資家がリスク選好を強める(リスクオン)場合は上昇しやすく、逆に投資家がリスク選好を弱める(リスクオフ)場合は下落しやすい通貨なので、市場の情勢に注意が必要です。
NZドル/円の特徴
ニュージーランド経済は貿易依存度(輸出+輸入)が高く、GDPの約70%を占めています。
特に中国とオーストラリアの影響が強いです。
また、資源国ではなく乳製品などの農産物が中心なので、そちらの価格動向も注意する必要があります。
投資家リスク意識の変化を反映しやすいという特徴があるので、値動きも大きく短期でトレードする方が多いようです。
英ポンド/円の特徴
世界で4番目に取引量が多く、ドルの前の基軸通貨でした。
英ポンドは米ドルやユーロに比べれば流通量が少ないために投機の対象になりやすく、1単位あたりの円価格も大きいため、値動きが激しくなり易いです。
その為、大きく利益を取るか、大きく損失を被るかのどちらかなので、注意をして取引をする必要があります。
まとめ
以上、クロス円について徹底説明してきました。
もちろん、クロス円のチャートだけ見ても予測は出来ますが、クロス円の相関関係を知っておけば、更にトレードの精度が上がることは間違いないでしょう。
クロス円がどんな背景からレートが決まっているかを理解することで、クロス円の値動きも予想しやすくなります。
ここまでの説明いかがだったでしょうか?
きっとあなたのFX投資の助けになるはずなので、是非取り入れてくださいね。