FXでは自身で決済ポイントを見つけて利益確定、損切りをしなくてはいけません。
この損切りこそが資金効率のうえでとても重要となります。
どんな高い勝率が出せても、1回の損失が大きければ利益とはなりません。
反対に勝率が低くても利益確定時の値幅が大きく、損切りの値幅が小さければ利益となる場合もあるのです。
今回はそんな損切りの概要や注意点について詳しく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでいってください。
損切りとは
損切りとは損失を最小限で食い止めるために自ら決済を行う事をいいます。
FXではトレンドの発生により自分の思惑方向とは逆方向に進んでしまうと損失が膨れ上がりますね。
損失がひどくならないうちに決済することで、充分な投資資金を残した状態で次の取引に臨めます。
損切りのおすすめ方法
FXで決済をするときは利益確定、損切りの値幅をあらかじめ自分で決めておくことがおすすめです。
例えば「利益確定は40pips、損切りは−20pips」といったように、利益確定の値幅よりも損切りの値幅を小さく設定すると資金効率が良くなります。
どんなに優秀なトレーダーでもFXで100%勝つことはありません。
大きな利益を得ているトレーダーは「小さく負けて大きく勝つ」という方法を実行しています。
利益確定の値幅と損切りの値幅を調整することで損小利大の取引が実現できるのです。
損切りの失敗で市場退場する人が多い
FXを短期間で辞めて行く人の中に勝ち逃げして辞める人はあまりいないです。
短期間で辞めてしまう人は損切りの失敗で負けてしまう傾向にあります。
相場が逆方向に進んで、根拠もなく「値が戻して来るだろう」といった考えを持ってしまうと損失が膨れ上がり再起ができなくなるケースが多いです。
必ず自分自身で損切りのルールを決めたうえでルールに沿った取引を行いましょう。
ルールを破ってしまうと損失が大きくなり市場退場の要因となってしまいます。
強制ロスカット
FXでは自身で損切りをしなくても、強制ロスカットにより勝手に決済が行われるケースもあります。
強制ロスカットとはFX会社の定める証拠金維持率の水準に沿って、顧客の損失を最小限に抑えるための制度です。
会社によってばらつきはありますが海外FXであれば証拠金維持率20%~40%が一般的なロスカット水準となっています。
20%~40%という事は口座にあるお金が半分以上無くなった状態での決済となるので、かなりリスクが高いです。
少額の入金を行って充分な投資資金を手元に持った状態であれば、リスクをとった取引をしても再入金で次の取引に備えられます。
しかし投資資金があまりない状態で強制ロスカットの水準まで損切りをせずに取引してしまうと、多くの投資資金を失うことやメンタルを崩してしまう要因となるので注意しましょう。
損切りの実践方法
次に損切りの実践方法を紹介します。
相場分析がまだ不十分な状態の時は特に損切りの徹底を行いましょう。
決済指値を使う
FXの注文では「この値に到達したらエントリーする」といった、予約型の指値注文と言う方法があります。
これは新規の注文だけでなく決済時にも使えるのです。
MT4チャートで新規注文行う際に利益確定、損切りのポイントの数値を入力しておきます。
すると値が到達した時に自動で利益確定損切りを行ってくれるのでとても便利です。
お仕事などでチャートを見ることができない場合に最適ですね。
また複数ポジションを持っていると決済を忘れてしまう場合もあるので、決済指値をあらかじめ設定しておくことで損失を最小限に食い止めることができます。
通貨ペアや時間帯別に損切りの値幅を変える
通貨ペアによって値幅が大きい通貨ペアと小さな通貨ペアがあります。
例えば、USD/JPYやEUR/JPYといった通貨ペアは世界中のトレーダーに人気の通貨ペアであることから取引量が多く値幅が小さい傾向です。
しかし、ポンド絡みの通貨ペアはメジャー通貨であるにも関わらず激しい値動きと値幅が特徴となっています。
同じ10pipsでも到達のスピードに差が出てくるので、取引する通貨ペアごとに損切りの値幅を変えることがおすすめですね。
また取引する時間帯でも値幅は変わります。
日本時間の日中や深夜は市場参加者が少ないため大きな値幅を付けにくいです。
しかし夕方から夜の時間はヨーロッパやアメリカの参加者が増える時間となり相場が活発となります。
まずは通貨ペア、時間帯別の値幅を把握しておきましょう。
MT4上部の十字マークをクリックして値幅を測りたいポイントにカーソルを動かすことで値幅が測れます。
上のチャート画像では37/200/73.650と表示されていますね。
37=ローソク足の本数、200=値幅、73.650=価格の順で表示されます。
200=200pipsの値幅であると覚えておきましょう。
通貨ペアや時間帯ごとの値幅が把握できれば、取引期間や手法によって効率の良い損切りポイントを設定できますね。
まとめ
損切りは相場分析と同じくらい重要な事なのでおろそかにせず徹底して行いましょう。
どんなに上手な相場分析ができても、損切りができなければ利益どころか損失の方が膨らんでしまう場合があります。
まずは取引ごとに決済指値を設定してリスクを最小限に抑える事が重要です。
また投資資金に合わせたロット数の調整を行い、常にリスクを考慮した取引をしていきましょう。