今日は注目している通貨を厳選して、振り返りと週間の相場展望を解説していきます。
相場分析には長期移動平均線の集合体であるGMMAを用いての分析です。
USD/JPY
USD/JPY1時間足です。
緑の枠で囲った部分が1月4日~9日までの値動きとなります。
週初めに102円台まで落ち込んだドル円でしたが、その後強いドル買い円売りにより急騰しました。
週初めの落ち込み原因は
①日本政府による緊急事態宣言の発令による円買い
②欧米株価の上昇に伴うリスク選好のドル売り
③アメリカジョージア州の決戦投票で民主党の勝利確定
以上によるものと考えられています。
注目は①です。
本来日本の緊急事態宣言という事は懸念となり円が売られると考えられがちですね。
しかし、緊急事態宣言→デフレ懸念→円の金利上昇と考える投資家が多くいる事で、円の買いが進行した結果となります。
その後は米長期金利の上昇やISM非製造業景況指数といった重要指標の良好な結果によりドルが買われ上昇へと転じました。
注目されていた9日の雇用統計では非農業者部門雇用者数が8か月ぶりのマイナス圏となりましたが、相場の反応は薄くそれほど動いていません。
テクニカルの目線で見ると短期的な下落→上昇が予想されます。
急な角度でのトレンドは反発が早い傾向にあるほか、GMMAの短期線と長期線の開くが縮まっています。
GMMAの交わりはトレンドの転換点として意識されやすいのです。
今週はパウエル議長やクラリダ副議長による会見が予定されているので、ボラティリティの大きな相場になると考えていいでしょう。
今週のドル円ではドル指標に注意してください。
パウエル議長やクラリダ副議長による会見が予定されているので、ボラティリティの大きな相場になると考えていいでしょう。
指標時間を見てポジションの決済を行うなどしてリスクの管理をしておくことが重要です。
EUR/USD
EURUSD1時間足です。
緩やな上昇で高値を決めた後に大きく下落していることが分かります。
ダブルトップといった高値で2回の反発をして下落へと転じていますね。
週初めの緩やかな上昇の要因は以下の通りです。
①ドイツ小売り売上高の良好な結果
②ドイツ失業率の改善
③欧州株の上昇と連動、またはリスク選好のドル売り
新型コロナウィルスの感染拡大に伴う懸念は多くありますが、ユーロは堅調な動きを続けていました。
週の真ん中である水曜日になると
①ドイツ消費者物価指数の伸び悩み
②ユーロ圏小売り売上高の減少
③欧州中央銀行によるユーロ高のけん制
これらが要因となって大きく下落する形になりました。
ドル買いも要因の1つですが、ユーロの売りも強くなってきている現状です。
GMMAを見ると短期/長期の束が交わっており、強い下目線と考えていいでしょう。
ファンダメンタルで見ても新型コロナウィルスの変異種問題、欧州中央銀呼応による追加緩和とユーロ売りが予想される材料が豊富です。
週間を通しての下落リスクが予想されます。
今週は欧州の注目指標も多いため、結果次第では急落もあり得ると考えていいでしょう。
注目ポイントはユーロ単体での値動きです。
ユーロ円、ユーロドル、ドル円の相関を見てユーロの動きが強くなっていると感じたらトレンドのチャンスとなります。
ドルと円の動きに流されずトレンドを作る傾向にあるので、分析時は相関を意識しましょう。
GBP/JPY
GBPJPY1時間足です。
1週間を通して緩やかな上昇となりました。
一時的に昨年末と週明けに付けた高値に挑戦しましたが。上値が重く下落方向へと転じています。
これまで懸念されていたEUとの通商交渉がようやく合意に締結したことがポンド買いの要因とみられます。
しかし、イギリスでの新型コロナ新規感染者拡大や当初予定されていたワクチン供給が遅れていることにより高値更新とは行きませんでした。
GBPUSDは下落傾向にあるのでポンドの勢いはかなり弱くなっていると見ていいでしょう。
GMMAの束が交わっていることや、下落の角度が緩やかであることから週を通しての下落と予想できます。
都市封鎖(ロックダウン)による経済復興への懸念も多いため、中長期的な目線で下落すると考えられ、高値の更新は可能性として低いです。
注目は、再度高値へ挑戦してきた場合です。
141.36付近で高値更新せずに反発したら強い下落が予想されます。
高値挑戦後の反発の注目しましょう。
まとめ
今週の各通貨でのポイントです。
- USD/JPY→上昇トレンドの転換
- EUR/USD→強い下目線の継続
- GBP/JPY→高値切り下がりからの下落
以上が予想されます。
指標時間や各国のマーケットオープンに注意して狙って行きましょう。