為替相場ではローソク足とローソク足の間に空間が生まれる「窓」という現象があります。
この現象はMT4やFX会社のバグではなく、確固たる原因があって発生します。
このページではそんな窓が発生する原因やトレード戦略、注意点について詳しく紹介します。
ぜひ参考にしてください。
相場の窓
為替の相場では金曜日の終値から月曜日の始値との間に空間ができる事があります。
上のチャート図のように、ローソク足とローソク足の間に開きができる現象を相場の窓といいます。
窓の発生は決して珍しくはなく、週明けの月曜日には頻繁に発生する現象です。
中東の取引
窓が発生する要因の1つとして中東の取引があげられます。
世界基準で土曜日と日曜日は休日となっているので為替取引は行われません。
しかし中東一部の国では土日が休みでない地域があるため、細々と取引が行われています。
窓が開く現象は休日の売買によって発生する事が多いです。
土日に世界的なニュースが起きた場合
土日に大きな自然災害や世界的なニュースがあると窓を作りやすいです。
売買を行いたいと考える投資家が月曜日の市場が始まった瞬間に買い売りを入れるので金曜日の終値と値が離れます。
これは2020年12月18~21日のGBPUSD1分足チャートです。
かなり大きな窓が開いている事が分かりますね。
この週末ではイギリスで新型コロナウィルスの変異が発見されました。
その情報を知った投資家たちが週明けすぐにポンド売りを入れた事によりこのような大きな窓ができたと考えられています。
もちろん前述した中東の投資家による売買も影響しています。
週をまたいでポジションを保有すると、週末のニュースによって取引結果に大きな影響を与えるのです。
窓を利用したトレード戦術
次に窓を利用したトレード戦術を紹介します。
相場の窓には習性があるため、それを活かすことで高い勝率で取引が行えるのです。
ぜひ参考にしてみてください。
窓埋めトレード
為替相場に出現した窓は値を金曜日の終値まで戻してくるという習性があります。
窓埋めはかなり高確率で発生する現象となるため取引利益の上げやすい手法です。
週明けに窓が発生したタイミングでエントリーをします。
価格の上に窓が開いている場合はロングエントリー、下に窓が空いた場合はショートです。
その後窓を埋めたポイントで決済を行えば完結です。
このようにかなりシンプルな手法となります。
窓が発生すると高確率で価格を埋めにきますが、一時的に相場が逆方向に向かう事もあります。
窓が埋まる前にロスカットされる可能性も充分あり得るので、証拠金維持率は高めに資金管理を行うようにしましょう。
ハイレバレッジで狙うとロスカットされる可能性が高まります。
窓開けトレード
金曜日にポジションを保有して窓を狙うという手法もあります。
これは相場状況や投資家心理をあらかじめ把握しておく必要があるので、かなり上級者向けのトレード手法になります。
テクニカルだけでなくファンダメンタルの分析が必須となりますが、未来のニュースは誰にも予測がつかないのでギャンブル性の高い手法ともいえますね。
窓を狙った手法をする場合は上記で紹介した窓埋めトレードをするといいでしょう。
窓を狙った取引は禁止されている会社が多い
窓を狙った取引は禁止事項となっている会社が多いので注意しましょう。
日本人人気の高いXMでも禁止となっており、口座凍結や出金拒否の原因となってしまうので会社選びは重要です。
会社によって規約事項は異なりますが、海外FXのほとんどは禁止とされている場合が多いです。
口座を持っている会社の規約を確認しておきましょう。
国内会社では禁止事項となっておらず、問題なく取引できる会社が多いです。
しかし国内FX会社ではゼロカットがないので、相場が逆方向に向かいロスカットが間に合わないと追証が発生するので注意しましょう。
いずれにせよ資金管理の徹底が重要となります。
まとめ
窓を狙った手法は勝率が高いですが、ゼロカットを利用した悪質な取引とみなされる場合もあるので注意しましょう。
まずはFX会社の利用規約をよく読んでから取引する必要があります。
FX会社の規約は変動しやすいので、過去に禁止でなかった行為が禁止されているという事はよくある事です。
ルールは守ったうえで窓を利用した取引をするようにしましょう。