FOMCとはFederal Open Market Committeeの略称で、アメリカの金融政策会合の事を指します。
日本では「日銀金融政策会合」にて金融政策が決められていますが、アメリカではFOMCにて金融政策が決定します。
1年間に8回開催されており、政策金利や景況判断の方針が発表される指標です。
経済指標の中でも重要度が高い指標であり、発表時は為替相場に大きな影響を与える傾向にあります。
金利が相場に与える影響
FOMCで発表される金利は株式、為替相場に大きな影響与えます。
ドル円を例にすると、金利の利上げとなれば米ドルと円の金利差が広がる事になります。
その結果、通常はドル高になるケースが多いです。
また、金利が上がるとスワップを目的とした投資家に人気が出るため、買いが入りやすくなります。
反対に利下げになれば、金利差縮小によりドル安へと向かいやすいです。
ここで注意すべきポイントは、サプライズによる利下げや利上げです。
例えば現状維持と思われていた金利がFOMCにて利下げが発表されると、相場が急変動する要因となります。
事前にマーケットニュースや市場予想は抑えておく必要がありますが、必ずしもアナリストの予想通りに行くとは限りません。
金利が現状維持でも影響を与える
FOMCでは金利が現状維持であったとしても、相場が荒れる傾向にあります。
2020年の3月からは新型コロナウィルスによる景気低迷を受けて、0.25%の低金利が続いています。
しかしこの間のFOMCでも、為替相場は大きく動いてきました。
2021年3月17日に行われたFOMC発表時のUSD/JPYチャートです。
強いドル売りによる急落となっています。
金利は0.25%の現状維持でしたが、金利経済見通しにて2023年までの利上げはないと発表された事が要因です。
利上げを期待していた投資家たちの心理が一気に懸念へと切り替わり、米ドルが大きく売られました。
このように、現状維持で金利の変動がなくても経済見通しの発表によって大きな相場変動に繋がります。
一種のイベントと化しているといってもいいでしょう。
まとめ
FOMCに限らず各国の政策金利発表は重要度の高い指標です。
その中でも、世界一の経済大国であるアメリカのFOMCが意識されます。
日本時間のAM3時~4時ごろに発表される事が多く、普段は値動きの静かな午前中~お昼の時間でもトレンドを作る事があります。
米国雇用統計の次に注目度の高い指標です。