こんにちは、編集Sです。
毎週頭にテクニカル分析の週間レポート、
週半ばにファンダメンタル分析の相場の週間レポートを担当させていただきます。
本日は、米国株式相場と国債金利からみる相場感ついてお話ししていきます。
先週、3月5日に米国雇用統計がありました。
その時の米国株式のチャートです。
下の方にピンクの四角で囲ってあるところは雇用統計が発表された直前直後になります。
先週は下落気味の週でしたが、今回の雇用統計の結果が予想よりも良かったので、今週は株式市場が盛り上がりました。
今週は雇用統計直後から相場が上昇しており、国債が買われていても上昇しています。
一般的に、国債が買われれば、その分のお金は株式から抜けて株式市場は下落すると思いませんか?
ここで、一旦国債のチャートを確認してみましょう。
米国債について知らない方は下記の記事を確認してください。
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このチャートは10年米国債利回りを示しています。
全体的に右肩上がりになっているチャートになっていますね。
国債の金利が上がる=国債が不人気であり売られている状態になります。
直近少し下がっている部分がありますが、ここは国債が買われたということを示しています。(国債の利回りのチャートは買われた時に下落し、売られている時に金利が上がり上昇します!)
現在金利は1.5~1.6%です。
この金利はS&P500(米国株式)の配当利回りの平均値を超えています。なので、株式よりも国債の方が魅力的で国債を購入した額が増えたのではないかと考えます。
金利の高い国債の買いが進むと株式よりも国債が良い、と考える人が増えて、株式市場からお金が抜けるのでは?と思っているトレーダーも実際に増え、先週は株式市場が下落しました。
国債の利回りに関しては2%のインフレを目指しているので、長期目線でもまだ上昇が続くのでは、と思います。
また、金融緩和という事は、ドルが大量に市場に供給されるので、ドルの価値は下がります。
ドルの価値が下がるという事は、国債が売られて、国債利回りも上昇します。
今週は雇用統計直後から相場が上昇しており、国債が買われていても上昇していましたね。
これは先週のレポートでも触れた通り、200兆円規模の新型コロナウイルス対策法案が可決されているため市場はリスクオン(上昇傾向)が強いかと考えています。
結果、現在の相場は国債の利回りも上昇しており、株式市場も一時的に下落する場面もありながらも金融緩和の影響を受けて上昇するという状態です。