3月2週目の為替相場を振り返ります。
チャート上には複合型移動平均線のGMMAを表示しています。
USD/JPY

USD/JPY1時間足です。
週を通して下落の強い相場になっています。
最初は高値健での停滞が続いていましたが、週の後半につれて円での買いが進行しました。
日銀がマイナス金利解除に向けた動きを示しているとの見通しがたったことが要因と言えるでしょう。
また同時に米ドルの売りも強くなりました。利下げに慎重な方針を示していたFRBの姿勢がハト派スタンスになったとの見方で一気に売り圧力が強まった形です。
週初めには150円台で推移していましたが、結果147円台まで大きく下落して終値を迎えています。
今週のポイント
先週大きく動いたことから、先週に比べると少ない動きが予想されます。
しかし、これまでの上昇が転換してくる可能性はおおいにあるので注目しましょう。
昨今の円安ドル高は明らかな日米での金利差によるものでしたが、金利差が縮小するとの見方から強い下落に繋がっています。
テクニカル面よりもファンダメンタルズの見方が重要になってくるでしょう。
今週は米消費者物価指数を控えていますが、146円半ばの直近安値を下回れば再度下落もあり得そうです。
EUR/JPY

EUR/JPY1時間足です。
高値圏での推移が続いていましたが、こちらも円買いの影響が強く出ています。
週を通して強い下落を招いた相場になりました。
ECBによる4会合連続での金利据え置きとなったことから、一時的にユーロの売りも強くなっています。急落後はすぐに反発を見せますが、週末にかけて再度下落し、結果160円台後半で終値を迎える結果となりました。
今週のポイント
2023年後半から意識され始めたECBの利下げ方針と日銀のマイナス金利解除の方針が、ここのきて顕著に相場へ現れたと考えて良いでしょう。
長期シナリオではこのまま下落することも考えられます。
ただし短期的にはユーロ動向次第で小さく上昇する可能性もあるでしょう。
現在は急落時の安値に向かっている最中ですが、現在価格付近で反発してくれば二番底の形成となり、一時的な上昇も考えられるポイントです。
EUR/USD

EUR/USD1時間足です。
前回から徐々に安値圏からの転換を見せていました。今回の相場で大きく上昇し、明確な転換になったと考えて良いでしょう。米ドル売りが起点となって相場が上昇した形です。
一時的にユーロの売りで下落するものの、すぐに反発して週末まで大きく上昇を見せました。
今週のポイント
EUR/USD は、このまま上目線の相場になってくると考えられます。直近高値である1.098あたりを超えてくれば、新たな価格帯で推移すると見ています。
懸念するとすれば米消費者物価指数の影響です。
消費者物価指数でインフレ懸念が強く残る結果になれば、再度米ドルの買いが進む可能性もあるでしょう。
基本的には上目線ですが、一時的であったとしても大きな反発の可能性には注意してください。
まとめ
USD/JPY→直近安値の146円半ばを早々に更新すれば強い下落の可能性。
EUR/JPY→長期では下目線での切り替わりも、短期的には現在価格付近での停滞もあり得る。
EUR/USD→ 直近高値の1.098あたりを超えてくるかが重要。米消費者物価指数に注意。
月初めということで相場が大きく動いています。
今後は長きに渡って続いてきた米ドル高の収束に注目が集まる相場です。変動幅も活発になっているので、引き続き注意して取引を行いましょう。