米国経済軟調もドル円続伸【5月20日週刊レポート】

5月3週目の為替相場を振り返ります。

チャート上には複合型移動平均線のGMMAを表示しています。

USD/JPY

USD/JPY1時間足です。

米ドル円相場は前の週に停滞した相場が続いていました。

価格変動は小さめですが、徐々に安値を切り上げていたため、若干ではありますがドル買い円売りの強い相場であったと言えるでしょう。

しかし、週の半ばには米CPIの影響で大きく下落します。

CPIコア指数が6カ月ぶりに伸び鈍化となったことで、利下げ観測が強まり米ドルの売りを招いた形です。

週初めには156円台後半を推移していましたが、一時153円半ばまで価格を戻しました。

しかし、週末にかけては再度反発し155.6円台まで価格を戻し、終値を迎えています。

今週のポイント

今週のUSD/JPY相場は、比較的停滞した動きになるのではないかと考えています。

2週前のように平均値は小さいながらも徐々に上昇傾向になると見ています。

今週は米ドルの売買材料になるような目立った重要指標こそありません。

しかし、先週の相場のように米利下げ観測が出たあとでも、円売りが強まったことから、市場では明確な転換シグナルは出ていないと考えられます。

直近の高値である156円後半を突破すると、再度大きく上昇する可能性があります。

EUR/JPY

EUR/JPY1時間足です。

ドル円相場と似たような動きになっているので、今回も円での変動が大きく影響したと言えるでしょう。

米CPIのタイミングで一時的に下落しているため、市場ではドル売りが起きたタイミングで円の買いも強まったと見られています。

しかし、ユーロ自体の売りは見られなかったため、下落幅はそれほど大きくありません。

結果、週末にかけては調整の円売りが強まった影響もあり、価格を下落前の水準まで戻して終値を迎えています。

今週のポイント

今週のEUR/JPY相場は、まだ上目線になると見ています。

今週はEUの方でも目立った指標はありません。

月末が近いということで、低い平均値での推移が続くと考えて良いでしょう。

また、円買いの明確な材料はないことから、再度ロング勢の勢いが増す事が考えられます。

急騰のような角度のあるトレンドではなく、緩やかな上昇が見込まれる相場です。

EUR/USD

EUR/USD1時間足です。

週初めは若干ユーロ買いが続いた影響もあり、徐々に上昇傾向でした。

また、CPI発表直後だけではなく、前日あたりからドルの売りが強まっていたため、大きく上昇しています。

5月前半からの上昇トレンドが継続したと考えて良いでしょう。

CPI発表の後は調整での米ドル買いが入ったため、一時的な下落を見せています。

終値にかけては再度反発をして、上昇後の高値の手前まで価格を戻しました。

今週のポイント

今週は、先週の一時的な下落が上昇過程の押し目として機能するかが重要です。

ユーロは若干の買いが強まっている相場であるため、直近高値の更新も充分あり得ます。

1.0893あたりの価格帯を明確に更新してくれば、新たな価格帯で上昇トレンドが継続する可能性もあるでしょう。ただし、ECBの方も年内の利下げ方針であると予想されているため、高値付近で反発する可能性は充分あり得ます。

ライン付近をじわじわと時間をかけて更新できるかが、上昇トレンド継続のポイントになるでしょう。

まとめ

USD/JPY→平均値は小さいながらも徐々に上昇傾向

EUR/JPY→円買いの明確な材料はないことから、緩やかな上昇になる可能性

EUR/USD→一時的な下落が上昇過程の押し目として機能する可能性

月初に比べると落ち着いた値動きに見えますが、特にクロス円の値幅は大きい状態です。

1円単位で動くケースも少なくありません。

過去相場に比べるとリスクも高まっているので、レバレッジコントロールをしたうえで取引していきましょう。

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