5月最終週の為替相場を振り返ります。
チャート上には複合型移動平均線のGMMAを表示させています。
USD/JPY
USD/JPY1時間足です。
高値圏での推移が続いていますが、週初めは円売りが加速しました。
介入観測前の水準である157円後半まで上昇します。
目立った売買材料があったわけではないですが、円売りが継続した結果と言えるでしょう。
しかし、週の後半になると一時的に円の買いが見られて下落する場面もありました。
市場が一気にリスクオフになった影響で円の買いが集中した形です。
ただ、月末ということで極端なトレンドにはならず、結果157.2円の高値で終値を迎えています。
今週のポイント
6月のスタートということで、月初ならではの大きな価格変動が予想されます。
週初めの動きは少ないかもしれませんが、7日金曜日の雇用統計の影響に注意しましょう。
基本的には上目線の相場になると考えられますが、指標結果次第で転換も充分あり得ます。
また、市場では今回の大統領選に出馬するトランプ氏に有罪判決が出たこともあり、米ドル単体での変動に警戒が必要です。
テクニカルの要素よりもファンダメンタルズ的要因での動きが強まる可能性が高いので、慎重な取引を心がけてください。
EUR/JPY
EUR/JPY1時間足です。
高値圏で推移していたEUR/JPY相場でしたが、週の前半には大きく下落しました。
リスクオフによる円買いの影響が強いですが、同時にユーロの売りも強く出ています。
170円後半で推移していましたが、一気に169円台まで下落しています。
しかし、週の後半には調整が入り再度上昇を見せています。
円買いも収まり再度売り圧力が集中した影響です。
結果、週初めの高値に迫る価格帯で終値を迎えています。
今週のポイント
今週は、ユーロの動きに注意すべきです。
6月6日木曜日には、欧州中央銀行の政策金利が発表されます。
2022年より段階的な利上げを進め、現在は4.50%の高金利が付くユーロですが、今回の政策金利ではついに利下げに踏み切るとの予想が出ています。
予定通りの利下げとなれば、ユーロ高が徐々に収まる可能性があるでしょう。
ただし、あくまでも市場予想通りでサプライズ感がないとされれば、それほど大きな動きにならないかもしれません。
金利の発表後のラガルド総裁会見での動きにも警戒する必要があります。
EUR/USD
EUR/USD1時間足です。
週初めには上昇の力が強い相場でしたが、リスクオフ市場となりユーロ売り、ドル買いとなって大きく下落します。
直近の安値(黒い〇部分)の価格も更新したため、下落が予想される場面でもありましたが、すぐに上昇し反発しました。
1.080あたりの価格帯はそれほど意識されていなかったと言えるでしょう。
上昇過程では一時的な下落も見せますが、すぐに上昇し、直近高値への挑戦を見せて終値を迎えています。
今週のポイント
今週のEUR/USD相場は、クロス円と同様にテクニカルでの分析が難しいです。
6日の欧州中銀政策金利、7日の雇用統計次第で大きく動くと見ています。
ユーロ、米ドルそれぞれの重要指標であるため、投資家達の判断が重要な相場です。
上昇、下落の予想が難しいほか、指標次第での急変動が予想されます。
短期・長期いずれの取引においてもリスク管理を徹底してください。
まとめ
USD/JPY→基本的には上目線の相場。雇用統計の指標結果次第で転換もあり得る。
EUR/JPY→欧州中銀政策金利に警戒。
EUR/USD→雇用統計と欧州中銀政策金利の結果次第。
6月のスタートで重要指標が週後半に多くなっています。
週初めは流動性の低下、週後半は指標での急変動に警戒していきましょう。