雇用統計でドル買い進む【6月10日週刊レポート】

6月1週目の為替相場を振り返ります。

チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示しています。

USD/JPY

USD/JPY1時間足です。

月の初めは停滞した値動きが予想されましたが、大きく下落していることが分かります。

市場全体がリスクオフとなり一気に円の買いが見られた影響です。

157円台で始まった価格も、4日には一気に154円台まで急落しました。

しかし、急落後はすぐに反発を見せます。

155円台〜156円台でレンジを形成していましたが、金曜日の雇用統計で再度急騰しました。

雇用統計は市場予想を大きく上回る結果になったことでドルの買いが加速した形です。

結果、156円後半の高値で終値を迎えています。

今週のポイント

今週はドル起点での相場変動に警戒です。

6月12日水曜日の21時30分には、米消費者物価指数が発表されます。

また、同日の27時にはFOMCが発表されるなど、1日で注目度の高い指標が集中している形です。

今回もFOMCでは据え置きの予想となっていますが、消費者物価指数の結果次第では米ドル売りが加速する可能性もあります。

また、パウエル議長の会見で今後の方針が打ち出されると大きなドルでの売買に影響するでしょう。

水曜までは停滞する可能性も高いので注意が必要です。

EUR/JPY

EUR/JPY1時間足です。

EUR/JPY相場も週の初めには、円買いの影響で大きく下落しました。

170円から167円後半まで大きく下落しています。

急落後は即反発を見せて再度高値圏でのレンジを形成した形です。

6月6日にはECBが4年ぶりの利下げを実施したことで大きな話題となりました。

しかし、市場の反応は冷ややかで、予想通りであったことから、目立ったユーロの変動は起きていません。

今週のポイント

ECBの利下げが段階的に進むことで相場への影響が出てくると考えられます。

そのため、短期的な変動にはあまり影響がないと考えて良いでしょう。

今週も円が起点となって相場の方向性が決まると考えられます。

基本は上目線ですが、再度市場がリスクオフになれば急落も考えられます。

直近安値である168円後半の価格帯を抜けるかが重要となるでしょう。

しかし、下落したとしても一時的なものである可能性も高いので注意です。

EUR/USD

EUR/USD1時間足です。

週の初めはドルの売りが見られたことで大きく上昇します。

一時的に下落はしつつも、週の後半まで安値を切り上げる上昇傾向にありました。

こちらを見ても分かるように、ECBの利下げはそれほど大きな影響を与えていません。

金曜日になって、米ドル起点での相場変動が見られます。

雇用統計の影響で急激なドル買いが進み、一気に下落を見せました。

雇用統計後も目立った反発はなく、急落した価格帯で終値を迎えています。

今週のポイント

今週のEUR/USD相場は、直近安値である1.078あたりの価格帯を更新できるかが重要となります。

現時点でFOMCでの利下げはないとされているため、先に利下げを実施したユーロと米ドルの金利差は若干広がる見通しです。

ユーロ高は徐々に弱まってくる可能性があり、FRBでの早期利下げが観測されなければ大きく下落するでしょう。

ただし、米消費者物価指数などの指標結果が大きく影響する可能性があるので、仮に週初めに安値を更新したとしても油断はできません。

まとめ

USD/JPY→週初めは停滞する可能性、水曜の米CPIとFOMC次第の相場

EUR/JPY→基本は上目線だが、再度市場がリスクオフになれば急落も

EUR/USD→長期的には下落の見通し、米CPIとFOMCの影響に懸念

今週は特に水曜日の指標が強く意識される可能性が高いです。

月、火までは流動性の低下も予想されるので注意して取引を行いましょう。

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