CPI, FOMCで乱高下【6月17日週刊レポート】

6月2週目の為替相場を振り返ります。

チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示させています。

USD/JPY

USD/JPY1時間足です。

USD/JPY相場では、週後半の指標により相場が大きく動きました。

週の前半は目立った動きがなく、CPIやFOMCが強く意識されていたと言えるでしょう。

CPIでは市場予想を大きく下回る結果になったことから、一気にドル買いが進行します。

しかし、その後のFOMCでは据え置きとなっており、年内3回の利下げ見通しが年内1回に修正されたとの見方からドル買いが進行しました。

高金利状態は継続すると捉えられた形です。

金曜日には、日銀会合で具体的な方針が示されなかったとして円売りが強まり、一時は158円台を突破します。

終値にかけては反発を見せますが、結果157円台の高値で終値を迎えました。

今週のポイント

今週のドル円相場は、比較的落ち着いた値動きになるのではないかと見ています。

先週は指標の影響で大きく動いたので、今週は売買が落ち着く可能性が高いです。

しかし、明確なドル売り、円買いの根拠はないため、基本的には上目線の相場になると見ています。

直近の高値である158.2円あたりの価格帯を更新してくれば、再度160円付近までの挑戦を見せてもおかしくないでしょう。

EUR/JPY

EUR/JPY1時間足です。

EUR/JPYは、1時間足で見るとレンジor若干の下落相場であることが分かります。

これまでは同じクロス円のドル円とも似た動きを見せる場面もありましたが、直近ではユーロの影響が強くなっていると考えられます。

ECBでは早期利下げを実施しているため、徐々に買い勢力がポジションを手放している状態であると見て良いでしょう。

週後半は円売りの影響が出ましたが、それ以上にユーロ売りが強く直近安値を更新している状態です。

フランスの政治情勢の不透明感などが強く影響していると考えられます。

今週のポイント

EUR/JPY相場は、大きく上昇してくる可能性は低いと見ています。

先週で大きく動いてきたので、こちらも現在価格でのレンジを組む可能性がありそうです。

また、先週に一度直近安値を更新したことから、再度安値への挑戦を見せる可能性もあると見ています。

167円半ばから後半の価格帯で数回反発しながら明確に下落してくれば、ユーロ単体での売りが影響する下目線の相場に切り替わってもおかしくありません。

EUR/USD

EUR/USD1時間足です。

EUR/USDは、週の前半こそ停滞した動きになっていました。

CPI、FOMC前で流動性が低下していた形です。

CPIの結果からドル買いが進み一気に上昇しますが、直後のFOMCの影響を受け再度下落します。

週末にかけてはユーロの売りが強まった影響もあり、大幅な下落となりました。

米ドルとユーロの金利差が徐々に拡大してきているため、両国の通貨で異なる売買になった形です。

今週のポイント

今週のEUR/USD相場は下目線の継続と見ています。

ユーロの売り、ドルの買いが現状ですが、転換となりそうな材料は見当たらない状況です。

ドルは依然として買い圧力が強いため、継続して相場を押し戻す可能性があります。

また、EUではフランスの政治懸念や利下げによるユーロ安の継続が見込まれることから、先週のような大幅下落ではないとしても、下降トレンドが継続すると見ています。

まとめ

USD/JPY→明確なドル売り、円買いの根拠はないため、基本的には上目線の相場になる

EUR/JPY→167円半ばから後半の価格帯で数回反発しながら明確に下落してくれば、ユーロ単体での売りが影響する下目線の相場に切り替わる可能性

EUR/USD→ユーロの売り、ドルの買いが現状だが、転換となりそうな材料は見当たらない

各国とも、指標結果や政治懸念の影響で相場が大きく動いています。

予期せぬ材料での相場変動も懸念されるので、慎重な取引を心がけていきましょう。

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