為替【12月9日週刊レポート】

12月1週目の為替相場を振り返ります。

先週の動きから今週の見通しまで見ていきましょう。

USD/JPYの振り返り

USD/JPY30分足です。

以下のような流れで相場が変動しました。

  • 週明けすぐ→149円台でスタート
  • 12月3日→米利下げ観測で148円台まで大幅下落
  • 12月4日→日銀追加利上げ見送り観測、韓国情勢の安定で円売りが優勢に
  • 12月6日→雇用統計は改善もドルの売りが優勢に

始値では、特に窓を付ける事がなく149円台でスタ-トしました。

その後、一時的に円売りが強く上昇を見せます。

12月3日には、米利上げ観測が強まったことで、米市場時間に入ると大きく下落しました。

148円台まで下落していますが、その後明確な下降トレンドは形成されませんでした。

12月4日には、日銀の追加利上げが見送られると示唆され円売りが加速します。

また、今週は戒厳令の影響で韓国情勢の悪化が影響されましたが、4日時点では安定したとされ円売り優勢になりました。

12月6日には、雇用統計が発表されています。

雇用統計は市場予想を上回りますが、若干の米ドル売りで推移しています。

ドル円は週を通じて目立ったトレンドは形成されず、レンジ気味に推移している相場です。

今週のポイント(テクニカル)

続いて、今週のUSD/JPY相場をテクニカル面から分析していきます。

今週はUSD/JPY相場を1時間足で見ていきます。

現在のドル円相場は、下降トレンドから安値圏で停滞している状況です。

先週が月初だったので大きな動きが予想されましたが、結果レンジを形成して終値を迎えていました。

まだ短期的には明確な相場の方向性が定まっていないと言えるでしょう。

今後は、現在のレンジ内でどちらの方向に進むかが重要になります。

仮に、直近高値の151.2円を上抜けする場合は、安値からの転換もあり得るポイントです。

また、今後148.6円の安値を下回るようであれば、大きく下落する可能性が充分見込めます。

現在のレンジは下降トレンド過程の休憩になる可能性もあります。

ドル売りが加速している状況なので、基本的には下目線になると考えて良いでしょう。

今週のポイント(ファンダメンタルズ)

今週のドル円相場では、以下のようなファンダメンタルズ的要素が重要になってくると考えられます。

  • 12月9日(月)→日本のGDP改定値発表
  • 12月11日(水)→米消費者物価指数の影響
  • 12月11日(水)→カナダ銀行政策金利の影響
  • 週全体→日銀の利上げに関する動向、FOMCの追加利下げ観測に関する情報

週明けの12月9日には、日本のGDP発表です。改定値なのでそれほど注目度は高くないですが、一時的に円の変動につながる可能性があるでしょう。

12月11日には、米消費者物価指数、カナダ銀行政策金利と米ドルの変動が懸念されます。

特に米消費者物価指数は、翌週のFOMCの動向を示唆するうえで重要になってきそうです。

週全体でも日銀の利上げに関する情報やFOMCの予測が市場で大きな影響を与える可能性が高いでしょう。

日銀の政策金利やFOMCは来週ですが、先行買い・先行売りには警戒してください。

EUR/JPYの振り返り

続いて、EUR/JPYの振り返りを行います。

以下は、EUR/JPYの30分足チャートです。

EUR/JPYの相場は、以下のような流れで変動しました。

  • 週明けすぐ→下窓を付けてスタート
  • 12月2日→フランス政権の不安定さが影響しユーロ安加速
  • 週後半にかけて→フランス政局不安の後退でユーロ買い進む
  • 12月6日→雇用統計の影響で円買い優勢

週明けすぐは、下窓を付けてスタートしました。

しかし、それほど大きな窓ではなく、すぐに窓を埋めています。

12月2日に入るとフランスの政局不安が加速し、ユーロが一気に売られます。

158円台でスタートしましたが、この時に156円台まで一気に下落しました。

しかし、下落後はすぐに反発を見せます。フランス政局不安が後退した形です。

金曜日の時点で、159.5円台まで上昇を見せます。

12月6日には雇用統計の影響で円買いが加速しますが、こちらも大きな下落ではなく、158円台で終値を迎えました。

今週のポイント(テクニカル)

今週のEUR/JPY相場をテクニカル面で分析していきます。

EUR/JPYも1時間足で分析していきます。

1時間足で見ると、現在下降トレンドから安値切り上げの転換中であると判断可能です。

11月の後半から円買いの影響で強い下落になっていました。

先週も若干の下落を見せますが、週後半より上昇傾向にあります。

しかし、まだ明確な更新とは言えず、相場の方向性は掴めない状況です。

現在の直近高値である159.4円台を明確に上抜けできるかが重要になってくるでしょう。

もしも、直近高値を更新できれば、次の高値目途は160.4円台になると見ています。

160円台を上抜けできなければ、まだ下目線の可能性も充分考えられるので、細かい値動きに注目してください。

今週のポイント(ファンダメンタルズ)

今週のEUR/JPY相場に影響しそうなファンダメンタルズ的要因は以下の通りです。

  • 12月9日(月)→日本のGDP改定値発表
  • 12月12日(木)→欧州中銀政策金利の影響
  • 週全体→日銀の利上げに関する動向、フランスの内閣不信任案に関する情報

日本での指標はそれほど多くありません。

12月9日のGDP改定値による一時的な変動に警戒してください。

また、翌週の日銀会合での利上げか据え置きかが注目されているので、先行買い・売りにも警戒です。

ユーロで見ると、今週は12日のECB政策金利が重要になってきそうです。

ECBは現在まで段階的な利下げを実施していますが、今回も0.25%の利下げが予想されています。

インフレ率の改善がポジティブ材料となる可能性もあるでしょう。

また、週全体を通してフランスの内閣不信任案に関する続報が大きくユーロの売買に影響しそうです。

EUR/USDの振り返り

最後に、EUR/USDを振り返ります。

以下は、EUR/USD30分足のチャートです。

EUR/USDは、以下のような流れで変動しました。

  • 週明けすぐ→小さな上窓をつけてスタート
  • 週半ば→フランスの政局不安で一時的な下落も週後半にかけてレンジ形成
  • 週後半→フランス政局不安一服で上昇、雇用統計の影響で一時的に変動

週明けすぐには、小さな上窓を付けてスタ-トしました。

その後は若干上昇しますが、週の半ばにかけて下落します。

フランスの政局不安が影響し、一時的に下落しますが、その後はレンジを形成しました。

ユーロの売りもそこまで強くはなかったと言えるでしょう。

週の後半に入るとユーロに買いが入り上昇傾向に推移します。

12月6日には雇用統計で大きく動きますが、変動は一時的で上昇後にすぐ反発しました。

今週のポイント(テクニカル)

今週のEUR/USD相場をテクニカル面で見ていきます。

EUR/USD1時間足の様子です。

現在のEUR/USDは、11月後半より上昇傾向にあることが分かります。

徐々に安値を切り上げていますが、まだ明確な更新ではありません。

11月20日につけた1.0609あたりの価格が強く意識されていると言えるでしょう。

先週の雇用統計で一時的にブレイクしましたが、まだ更新はしていないです。

今後、徐々に上昇して更新すれば、1.0609の価格がサポートに切り替わる可能性があります。

ライン付近での動きに注目していきましょう。

今週のポイント(ファンダメンタルズ)

今週のEUR/USD相場に影響しそうなファンダメンタルズ的要因は以下の通りです。

  • 12月11日(水)→米消費者物価指数の影響
  • 12月11日(水)→カナダ銀行政策金利の影響
  • 12月12日(木)→欧州中銀政策金利の影響
  • 週全体→FOMCに関する情報、フランスの内閣不信任案に関する情報

今週は、アメリカとEU圏で重要指標が多いです。

まず、水曜の米消費者物価指数の影響に注意してください。

来週のFOMCでの追加利下げが意識される可能性が高く、米ドルの変動につながるでしょう。

EU圏では、追加利下げが予想される欧州中銀政策金利に注目です。

また、先週に引き続きフランスの内閣に関する情報がユーロの売買に影響を与える可能性も高いでしょう。

まとめ

USD/JPY→安値圏でレンジ形成、雇用統計の影響も少ない、週を通して日銀やFOMCの先行買い・売りに警戒

EUR/JPY→安値圏から上昇傾向、明確な転換ではなくユーロの買いに注目集まる

EUR/USD→ユーロの買いにより上昇傾向、フランスの政局不安に注目

12月のスタートとなりましたが、そこまで大きな動きにはなりませんでした。

今週、来週までは重要指標も多いので、年末までの不規則な変動に注意してください。

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