1月3週目の為替相場を振り返ります。
1週間の振り返りから、今週の見通しまで見ていきましょう。
USD/JPYの振り返り
まずは、USD/JPYの振り返りを行います。
以下は、USD/JPY30分足のチャートです。
USD/JPYは、以下のような流れで推移しました。
- 週前半→売り買いの均衡でレンジ相場を形成
- 週半ば→米CPIの影響でドル売り加速
- 週後半→日銀利上げ観測で円買い加速
- 週末にかけて調整相場に切り替わり反発
週始めは、157円後半でスタートしました。
その後、週前半は売り買いが均衡してレンジ相場を形成します。
週半ばに控えていた米CPIの影響から、大きな売買がなかったと言えるでしょう。
1月15日(水)には、米CPIが発表されました。
市場予想を大きく下回る結果になったことから、インフレ改善が意識され米ドルの売りが加速します。
米金利の低下も重なり、15日時点では155円後半まで下落しました。
週の後半になると、徐々に日銀の追加利上げが意識されるようになりました。
結果、円買いが強まり、一時154円台まで下落しています。
週を通して下落傾向にあったと言えるでしょう。
今週のポイント(テクニカル)
次に、USD/JPY相場をテクニカル面から振り返ります。
USD/JPYは4時間足で見ていきます。
現在のUSD/JPY相場は、高値圏からの下落過程です。
先週までレンジ気味の推移でしたが、今回の下落で徐々に低下してきました。
レンジ内での直近安値は更新していますが、まだ上目線での相場であると言えるでしょう。
今後は、2024年11月の高値が強く意識されると考えられます。
このまま下落したとしても、154.6円あたりのラインで反発する可能性があります。
もし、明確な更新ではなく反発するようであれば、再度上昇して高値への再挑戦も有り得そうです。
今週のポイント(ファンダメンタルズ)
今週のUSD/JPY相場で影響しそうなファンダメンタルズ的要素は以下の通りです。
- 1月20日(月)→米大統領の就任式
- 1月24日(金)→日銀の政策金融決定会合、植田総裁の会見
今週は、まず20日(月)の米大統領就任式が強く意識されると考えられます。
20日には、ドナルド・トランプ氏が再任しますが、これまでトランプ氏の発言で相場が大きく動いています。
20日の就任式での発言も注目されており、発言内容次第では大きく相場変動が起きるでしょう。
今週は米ドルでの大きな指標こそありませんが、24日の日銀会合に注目です。
利上げ観測により現在は円高傾向ですが、その後の植田総裁の会見内容次第でも円での変動が見込まれます。
EUR/JPYの振り返り
続いて、EUR/JPYの振り返りを行います。
EUR/JPY30分足のチャートです。
以下のような流れで変動しました。
- 週明け→161円半ばでスタート
- 週前半→ユーロ売りで一時的に下落
- 週半ば→円売り、ユーロ買いで162円後半まで上昇
- 週後半→日銀の利上げ観測で大幅下落
EUR/JPYは、週明けに161円半ばでスタートしました。
その後、ユーロの売りが強まり一時的に下落します。
週半ばに入ると、ユーロの買いが強まり162円後半まで上昇しました。
しかし、上昇は一時的でその後は下落が強い相場です。
週後半には日銀の利上げ観測から円買いが強まり、大きく下落しています。
週末にかけては停滞しましたが、安値圏を推移している状況です。
今週のポイント(テクニカル)
続いて、EUR/JPYをテクニカル面から分析していきます。
EUR/JPY4時間足の様子です。
先週のレポートでは160円台をレンジの安値と紹介しましたが、今回の下落でも明確な更新には至っていません。
そのため、159円後半の価格帯が次の安値目途になると言えます。
徐々に高値が切り下がっているので、転換する可能性は充分あり得るでしょう。
ただし、完全な下目線になるには、156円台の価格帯になると見ています。
まだ大きな変動ではないので、レンジを形成している状態とも見て取れます。
明確な方向性は決まっていない状態なので、ファンダメンタルズ的要素での急変動も予想されます。
今週のポイント(ファンダメンタルズ)
今週のEUR/JPYに重要なファンダメンタルズ的要素は以下の通りです。
- 1月22日(水)→ラガルド総裁の会見
- 1月24日(金)→日銀金融政策決定会合、植田総裁の会見
今週は、ユーロでの重要指標はありません。
1月22日のラガルド総裁会見以外は、大きく動くと予想される指標はないです。
ただし、米大統領の就任式や発言による相対的なユーロでの変動も予想されるので警戒してください。
また、1月24日の日銀会合には特に警戒すべきです。
利上げが実施されれば、さらに円買いが進行する可能性があります。
また、植田総裁の会見も重視されるので、円での変動に警戒してください。
EUR/USDの振り返り
最後に、EUR/USDの振り返りを行います。
EUR/USD30分足の様子です。
以下のような流れで変動しました。
- 週明け→流動性低く停滞
- 週始め~半ば→ユーロ買い、米ドル売りで上昇傾向
- 週後半→米CPIで暴騰も売り買い均衡し停滞
週の始めは流動性が低く停滞していました。
その後、週始めから半ばにかけて上昇します。
ユーロの買い、ドルの売りが若干見られたことから、上昇傾向にありました。
週の半ばには米CPIが発表され、一時的に大きな窓を付けるほど動きました。
しかし、トレンドになることはなく、すぐに反発します。
週後半になると、ユーロ売り、米ドルの売りで均衡し、停滞したまま相場が進んでいます。
今週のポイント(テク二カル)
今週のEUR/USD相場をテクニカル面から分析します。
EUR/USDは1時間足で見ています。
現在のEUR/USD相場は、ダブルトップで下落したのちに反発している状況です。
上昇幅は小さいため、明確なトレンドが発生しているわけではないと言えるでしょう。
安値は切りあがっている相場のため、一時的には上昇する可能性もあります。
次の高値目途は、1.035ドル付近になると言えるでしょう。
1月15日に付けた高値であり、今後意識される可能性があります。
ファンダメンタルズ的な要素次第では、突発的な変動で下落する可能性もあるので、明確な目線を分析するのは難しい相場です。
今週のポイント(ファンダメンタルズ)
今週のEUR/USD相場で影響しそうなファンダメンタルズ要素は以下の通りです。
- 1月20日(月)→米大統領の就任式
- 1月22日(水)→ラガルド総裁の会見
ユーロでは重要指標がないので、唯一ラガルド総裁の会見に注目しましょう。
利下げペースが加速するECBですが、今後の方針次第でユーロの売買動向に影響を与える可能性があります。
EUR/USD相場では、月曜のトランプ氏の就任式に注意してください。
就任式での発言次第では、米ドルだけでなく、相対的なユーロの売買に影響する可能性があります。
まとめ
USD/JPY→米金利低下や日銀利上げ観測で下落傾向に、まだ上目線の相場継続
EUR/JPY→ユーロ買い後の円買いで下落傾向、159円台を下回れば再度下落の可能性
EUR/USD→安値から徐々に上昇傾向、ラガルド総裁会見やトランプ氏就任時の発言に警戒
重要指標の少ない週ではありますが、トランプ氏の就任式に注目が集まります。
市場での注目度も高まっているので、突発的な変動に警戒していきましょう。
サポートLINE
↓ ↓↓