日銀政策変更 円高圧力高まる【12月11日週刊レポート】

12月2週目の為替相場を振り返ります。

チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示させています。

USD/JPY

USD/JPY1時間足です。

週の始めは平均値の低い相場が続いていました。

安値を切り上げる状態で推移しており、持ち合い相場を形成していたと言えるでしょう。

大きく動きがあったのは、7日木曜日の事です。

日銀の政策転換が意識されたことで、一気に急落を見せます。

円の買いが強く、一時は141円まで価格を下げる結果になりました。

週末にかけては徐々に反発を見せますが、雇用統計の影響はそれほど大きくはなく、結果的に144円後半で終値を迎えた形です。

今週のポイント

今週は、テクニカル面での分析がかなり難しい相場になりそうです。

米指標が集中しているので、指標結果での動きになるでしょう。

火曜日には米消費者物価指数、水曜28時(※木曜の早朝4時)にはFOMCがあるので、米ドル起点で大きく相場が動きそうです。

FOMCで3会合連続の据え置きとなれば、米ドルの売りに繋がりそうですが、市場予想でも据え置きを予想する関係者が多いため、「予想通り」と判断されれば動きも少ない可能性があります。

基本的には下目線ですが、急騰・急落に注意して取引をしましょう。

EUR/JPY

EUR/JPY1時間足です。

長期での下降トレンドを形成していることが分かります。

週初めは小さく推移していましたが、こちらも円での買いが見られたことで急落します。

週の始値は約158~159円台でしたが、一気に149円台まで価格を落としました。

EUR/JPYで見ると、円での買いだけではなく、ユーロの売りも同時に出たことが急落要因になっていると言えるでしょう。

安値を付けた後は週末にかけて調整相場となり、結果156円台で終値を迎えています。

今週のポイント

EUR/JPYは、円やユーロで荒れたことを考えると、今週は停滞した動きになりそうです。

米消費者物価指数やFOMCの影響を多少受けつつも、安値圏でレンジを組んできてもおかしくないでしょう。

ただし、基本的には下目線の相場になっているので、再度153円の最安値への挑戦を見せる可能性もあります。

安値更新の可能性は低いですが、ユーロの売りになる材料が出てくればあり得ない話とも言えません。

平均値が大きくなっているので、短期間での変動を狙っていくのも良いでしょう。

EUR/USD

EUR/USD1時間足です。

前の週から継続していた下降トレンドが継続しました。

決して米ドルの買いが強かったわけではないので、週を通してユーロへの売りが強かった相場と言えるでしょう。

米ドルはむしろ売りの傾向にあったということもあり、大きな下落ではなく波を付けながら下落する形になりました。

週を通して強い下落になりますが、7日には米ドルの売りが強まった影響で反発を見せます。

しかし、直近安値が意識されていたのかすぐに反発し、そのまま安値を更新しました。

今週のポイント

今週のEUR/USDは、米指標の影響が強いと見ていますが、基本的には転換してくるのではないかと見ています。

指標の予想や現在相場を見ると、依然として米ドルの買い材料は少ない状態なので、このまま転換を見せてもおかしくないでしょう。

ただし、ユーロの売りも強い事は懸念事項で、継続するようであれば停滞する可能性もあります。

こちらも、長期でのポジション保有は危険なので、基本的に短期での動向を追っていきましょう。

まとめ

USD/JPY→基本的には下目だが、指標後の急騰・急落に注意

EUR/JPY→安値圏で停滞の可能性。ユーロの売り継続がトレンド発生のポイント。

EUR/USD→指標結果による安値からの転換を見せる可能性

年内最後のFOMCを迎えることで、市場の注目が高まっています。

これから年末に向けて価格変動が小さくなると予想されますが、まだ懸念の方も多いので警戒していきましょう。

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