利上げ観測後退 ドル売りにトレンド転換か【12月4日週刊レポート】

11月最終週の為替相場を振り返ります。

チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示しています。

USD/JPY

USD/JPY1時間足です。

前の週に大きく下落して週末にかけて調整相場になっていましたが、今回は週始めから大きく下落しています。

週の始めはドルの動きというよりも、円での買いが増した結果と言えるでしょう。

結果的に146円台までの下落となり、直近安値を更新しています。

その後は安値を付けて反発しますが、週末にかけてはドル売り円買いの流れとなり、再度146円台までの下落となりました。

11月29日に付けた安値付近で終値を迎えています。

今週のポイント

USD/JPYは、上昇トレンドの転換に入ったと見ても良い相場です。

年末に差し掛かっているので、これから大きく下落はしないかもしれませんが、直近では安値更新もあり得るでしょう。

現在価格が意識されているので、146円を割った時点で売りが集中する可能性があります。

ただし、金曜日には雇用統計を控えているということもあり、今週は金曜まで現在価格付近でのレンジになってもおかしくないです。

平均値への警戒をしつつ、下落目線での相場を狙って行くと良いでしょう。

EUR/JPY

EUR/JPY1時間足です。

直近まで大きな上昇が続いていた相場でしたが、最近では停滞気味に推移していることが分かります。

週初めから円買いの影響でじわじわと下落し、11月30日には一時直近安値を大きく下抜け更新する場面がありました。

しかし、急騰後は調整が入り徐々に反発を見せます。

週末が近づくとEUの消費者物価指数の発表を受け、ユーロ売りが加速し再度下落します。

同時に円の買いが入っていたこともあり、159円台まで大きく下落した形で終値を迎えました。

今週のポイント

今週含めEUR/JPY相場は、USD/JPYと同様に上昇トレンドを抜けたと見ても良いかもしれません。

これまでは強いユーロ買いが目立っていましたが、直近では売り圧力も加速しています。

ただし、先週に急落していることを考えると、今週は平均値の低い相場で推移してもおかしくありません。

長期的に見れば下目線での切り替わりと考えられますが、短期的には現在価格で停滞する可能性も充分あるでしょう。

EUR/USD

EUR/USD1時間足です。

直近では米ドルの売りが強くなったことで上昇トレンドを形成していました。

今回の相場を見ても、週初めからドル売りの流れで上昇し、高値を更新しています。

しかし、EUR/JPY同様に週末のユーロ売りの力は強く、一気に転換する形となりました。

米ドルの売りも見られたため、EUR/JPYほど大きな下落幅ではありませんが、11月17日に付けた1.083あたりまで価格を戻しています。

今週のポイント

EUR/USDは、現在も相場の方向性が見えにくいです。

ただし、今週はユーロで動く材料が少ない点を考えると、米ドル売りによる上昇が強いのではないかと見ています。

まずは、現在価格を更新せず上昇方向に反発するかが重要となるでしょう。

仮に現在価格を更新した場合は、ユーロの売り勢力が増えて大きく下落に転じる可能性があります。

また、こちらも米ドルの動向が重要になるので、雇用統計に警戒しつつ分析していきましょう。

まとめ

USD/JPY→現在価格が意識されているので、146円を割った時点で売りが集中し下降する可能性

EUR/JPY→下目線の転換も、短期的には停滞した相場になる可能性

EUR/USD→初動で下落すれば下降もあり得るが、週初めに停滞すれば雇用統計前後での米ドル売りによる上昇も考えられる

12月がスタートしましたが、各通貨でいきなり荒れ相場となっています。

年末にかけて決済する投資家の動きから、さらに不安定な相場二なる可能性もあるので、より一層注意して取引を行っていきましょう。

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