ドル円152円の節目で攻防【4月1日週刊レポート】

3月最終週の為替相場を振り返ります。

チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示させています。

USD/JPY

USD/JPY1時間足です。

前の週までは円安が加速し、強い上昇相場となっていました。

週が開けた今回の相場を見ると、予想通り停滞した相場になっています。

円売りは依然として強くなる場面もあり、152円手前までの上昇を見せる場面もありました。

しかし、高値挑戦後はすぐに反発して、高値圏で停滞した相場が続いています。

月末であったことや、金曜日は主要国の多くで休場だったということもあり、明確な売買材料がなかったことが影響していると言えるでしょう。

週末にかけての平均値は特に低く、151円前半で終値を迎えています。

今週のポイント

今週のUSD/JPY相場は、先週に比べて大きな動きが予想されます。

4月5日金曜日に米国雇用統計が予定されているので、週初めは現在価格での停滞が続くかもしれません。

指標結果次第となってくるので、明確な方向性の予測は難しいです。

現状は上目線での相場が続いていますが、雇用統計前に高値を更新してくれば152円台の新たな価格帯で価格が決定する可能性もあります。

反対に、ドル売り、円買いが見られるようであれば、雇用統計をきっかけとして転換も見込めるポイントです。

EUR/JPY

EUR/JPY1時間足です。

強い上昇相場となっていましたが、徐々に転換気味に推移してきました。

週初めは円売りの影響もあり一時165円台の大台に突入します。

しかし、上昇は一時的なものですぐに転換し、最終的には163円台前半で終値を迎える形となりました。

ECBでは早期の利下げが予想されているということもあり、一連の下落はユーロの売りによるものです。

週末にかけては円での動きが少なかったため、ユーロ単体での変動が見られました。

今週のポイント

今週のEUR/JPY相場は、高値からの転換が継続する可能性もあるとしてみています。

ユーロの売りがこのまま継続する可能性は充分にあるため、徐々に円安の収束も期待できるポイントです。

しかし、懸念となるのは依然として続く円安にあります。

金利差の縮小が見込まれているにも関わらず、まだ円安水準は強く残っている状態です。

ECBの利下げに関する情報が出た際に、利下げペースはそれほど早くないとの見方が市場に出れば、現在の下落は上昇過程での調整になると言えるでしょう。

転換するとすれば、直近高値のラインである162円台を下回れるかが重要になってきそうです。

EUR/USD

EUR/USD1時間足です。

週初めには、ユーロの買いと若干のドル売りで上昇しました。

しかし、上昇は週初めの一瞬のみとなり、すぐに下落を見せています。

週を通してユーロでの売りが強かったことが影響していると言えるでしょう。

3月26日にはドルに買いが入ったことで一時的に上昇しましたが、結果すぐに反発をして直近安値を更新しています。

週末には若干の上昇を見せますが、前回安値が強く意識されており、1.08ドルあたりの価格帯で終値を迎えました。

今週のポイント

今週のEUR/USDは、下目線での相場が続くと見ています。

週初めに1.076あたりの直近安値を更新できるかが重要になるでしょう。

ポイントとしては、ユーロの下落が継続するかどうかです。

また、週末に雇用統計が意識されることから、金曜までは引き続きユーロ単体での動きが強いかもしれません。

雇用統計時の変動はUSD/JPY同様予測がしにくいので、週を通して慎重な取引を心がけてください。

まとめ

USD/JPY→雇用統計までは高値圏でのレンジが継続する可能性

EUR/JPY→直近高値のラインである162円台を下回れるかが重要

EUR/USD→週初めに1.076あたりの直近安値を更新できれば下目線継続

3月も終了し4月のスタートですが、スイスやメキシコなどの多くの国で利下げ転換が見られています。

インフレリスクはありつつも、ECBやFRBでも今後利下げになると予想されており、市場の変動に大きな影響を与えそうです。

各国の状況に注目しつつ、相場の方向性を見定めていきましょう。

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