こんにちは、ビジョナリーインベスターズのFXロボです。
毎週頭にテクニカル分析の週間レポート、
週半ばにファンダメンタル分析を中心に
全体の相場感をレポートします。
11月1週目の為替相場を振り返ります。
チャート上には、複合型移動平均線のGMMAを表示させています。
USD/JPY
USD/JPY1時間足です。
USD/JPYでは週を通して大きく変動しました。
まずは10月31日の上昇です。
10月31日には、日銀の政策金融決定会合がありました。
日銀は長期金利の上限1%を修正し、事実上の上限撤廃を示唆しましたが、短期金利では金融緩和を継続したことで上昇しました。
マイナス金利解除の可能性も市場に広がっていますが、市場は目先の金融緩和維持に反応した形です。また、介入の可能性が低くなった点も買い勢力の安堵感に繋がり、151円台までの大台を突破しています。
続いて、11月1日にはFOMCで2会合連続の金利据え置きとなり、利上げサイクルの終了を懸念した勢力による米ドル売りが加速します。
そして、11月3日の雇用統計では市場予想を下回ったことで一気に下落し、結果149円台まで下げて終値を迎えています。
週を通して上下の激しい相場になっており、円・米ドル共に大きく動いた形です。
今週のポイント
先週大きく動いたということで、今週は静かな動きが予想されます。
まだ明確に下目線になるとは考えにくいですが、相場の方向性が掴みにくくなってきたので、短期での動きには警戒です。
現在価格の149円台を起点としてレンジを形成する可能性が高いと言えるでしょう。
今週の注目は、11月9日のパウエル議長会見です。
FRBでは2会合連続の据え置きとなりましたが、市場アナリストの中では12月FOMCでも据え置き、追加利上げと意見が分かれているので、会見内容に注目が集まります。
テクニカル面での分析ができない相場なので、一旦は慎重に見ていきましょう。
EUR/JPY
EUR/JPY1時間足です。
こちらも、10月31日には円売りの影響で高騰を見せます。
160円後半の高値更新となり、円安・ユーロ高が加速しています。
160円後半は2008年以来の高値となっており、大きな話題となりました。
しかし、高値更新後は調整が入り、159円後半まで約1円の価格下落を見せています。
週末にかけては円での動きこそ少なかったものの、ユーロでの買いが加速した影響で再度上昇に転じました。
結果、160円前半の高値で終値を迎えています。
今週のポイント
ユーロ円は引き続き上目線の継続と見ています。
米ドル売りの際にすぐユーロが買いに転じたこともあり、リスクオンの通貨として機能していると言えるでしょう。
しかし、先週のような大きな相場変動は見込めません。
160円後半の高値までの挑戦まで起きれば良い方だと考えていいでしょう。
すぐに最高値更新をする可能性は低いと見ており、160円後半~現在の価格帯でレンジを形成するのではないかと見ています。
EUR/USD
EUR/USD1時間足です。
EUR/USDは週を通して米ドルでの変動が大きく見られました。
1日のFOMCと3日の雇用統計の影響でドル売りが加速して大きく上昇しています。
FOMCの時の上昇幅は限定的でしたが、雇用統計時はユーロの買いも同時に進行したので、一気に高値を更新してきました。
終値にかけても大きな反発を見せることなく、高値を維持したまま終値を迎えています。
今週のポイント
基本的には上目線ですが、直近では高騰後の調整が入ってくると見ています。
週始めは下落してきてもおかしくないでしょう。
ただし、下落したとしても前回高値である1.068あたりが押し目として機能する可能性は充分あります。
押し目として反発すれば、現在の最高値である1.074あたりを更新してきてもおかしくありません。
ただし、他2通貨と同様に先週のような変動は見込めないので注意です。
まとめ
USD/JPY→まだ明確に下目線になるとは考えにくいが、相場の方向性が掴みにくくなってきたので、短期での動きには警戒
EUR/JPY→基本的に上目線の相場だが、最高値で推し戻されレンジで推移する可能性
EUR/USD→前回高値が押し目となれば再度上昇の可能性、最高値更新もあり得る
円・米ドルの影響で荒れ相場になっています。
FRBや日銀の政策動向は、年末の相場を占うと注目度が増しているので、テクニカル面での分析がしにくい相場です。
ファンダ要素もいれつつ、急変動には警戒した取引を心がけていきましょう。